日経リサーチは9月18日、主要企業570社のブランド力などを測定した「ブランド戦略サーベイ」の2015年度版レポートを発売した。総合ランキングは昨年首位に返り咲いた日本マイクロソフトがトップの座を守った。

「ブランド戦略サーベイ」は企業のブランド力をコンシューマー(消費者)とビジネスパーソンという2つの視点から評価するもの。

ブランド力は「愛着度(ビジネスパーソンは企業魅力度)」「自分必要度(同ビジネス有用度)」「ブランドプレミアム・価格プレミアム」「独自性」「推奨意向」という5つの評価項目に基づいて算出した「企業ブランド知覚指数(PQ=Perception Quotient)」によって評価している。

総合ランキングはコンシューマーとビジネスパーソン両方の「企業ブランドPQ」のスコアを統合し、算出した「総合PQ」によるもの。

首位となった日本マイクロソフトは、今回、ビジネスパーソンのPQスコアが上昇し、特に「ブランドプレミアム」が大きく伸びて総合PQを牽引したという。

第2位には4位から浮上したパナソニックと、2年連続となるアップルジャパンが同率で並んでいる。パナソニックは「企業魅力度」が全570社中トップとなるなど、ビジネスパーソンのPQが堅調だった。コンシューマー(消費者)でもビューティー家電のユーザーである女性の間で「自分必要度」や「推奨意向」が上昇したという。

一方、アップルは今年4月に新製品「Apple Watch」を発売して話題を呼んだが、ビジネスパーソンで「企業魅力度」などのPQが大幅に下がり、総合PQも押し下げた。

今回新たにトップ10入りしたのは、第7位のトヨタ自動車(前回17位)と第8位のキユーピー(同11位)の2社。トヨタはビジネスパーソンのPQが大幅に上昇し、09年以来の返り咲きである一方、キユーピーはコンシューマーの評価が高く、コンシューマーのPQランキングで3年連続1位。トップ10には2年ぶりの復活となったという。

「ブランド戦略サーベイ」2015年度版レポートの総合ランキングトップ10

15年順位 14年順位 測定ブランド 15年スコア 14年スコア
1 1 日本マイクロソフト 776 758
2 4 パナソニック 734 727
2 2 Apple Japan 734 756
4 4 ヤマト運輸 731 727
5 3 ソニー 717 734
6 6 Google 715 714
7 17 トヨタ自動車 707 677
8 11 キユーピー 705 696
9 7 TOTO 701 705
10 8 キヤノン 695 701