ディスコは9月17日に、9月1日時点の日経就職ナビ・学生モニターの就職活動状況に関する調査結果を公表した。
調査は、2015年9月1日~7日にインターネット調査で、2016年3月卒業予定の全国の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生を含む)1,454人に対して実施されたもの。内訳は文系男子470人、文系女子402人、理系男子390人、理系女子192人。
調査によると、9月1日時点の学生モニターの内定率は82.3%。昨年の同じタイミング(選考解禁1カ月後)にあたる5月時点の内定率は58.9%と半数強にすぎなかったが、今年は選考解禁が4カ月繰り下がったことで8月が大きな山となった形だ。
一人あたりのエントリー社数の平均は62.0社で、昨年度の選考解禁翌月(2014年5月)のエントリー社数85.5社より3割近く少ないが、企業単独セミナーの参加社数は22.7社、エントリーシート(ES)提出は19.3社で、前年5月実績(22.7社、20.2社)と同水準だった。筆記試験や面接試験などの選考試験受験社数も前年5月実績と同水準であり、エントリー社数が大きく減る一方で、エントリー後の活動量は例年並みであり、効率よく活動していると同社は見ている。
内定保持者も含め、就職活動を継続している学生の、現在選考中とこれから受験する予定である、いわゆる「持ち駒企業」は4.4社。就職活動の中心としている企業の規模については、今回の調査では大手狙いが大きく減少し、「規模にこだわらない」が大きく増え、中堅中小企業を視野に入れて活動する学生が増えたようだ。
就職活動を終了したい時期は「9月」が過半数を占め、10月1日の正式内定解禁日までには就職先を決めたいと考える学生が多い。一方で、「年内」(4.5%→12.4%)、「卒業までに」(7.0%→18.8%)と、8月調査から比べると遅い時期の回答が増え、期限を延ばす動きもある。
就職活動終了者の、就職決定企業の規模では、従業員数が「1000~4999人」と「5000人以上」を合わせて70.9%となり、前年度調査から、大手企業の割合が5.3ポイント増加した。
インターンシップ参加経験のある学生(今回調査では全体の77.9%)のうち、「採用選考に応募した」と回答したのは58.3%、実際に内定をもらった経験を持つ学生は4割超だった。また、インターンシップ参加企業から内定をもった学生のうち、「インターンシップ参加企業に就職する」と回答した者の割合は60.0%に上る。
就職活動のスケジュールが大きく繰り下がったことで就職活動に「メリットを感じる(7.6%)」という者は1割に満たず、「デメリットを感じる」が7割弱。さらに、政府から示されたスケジュールに対応した企業とそうでない企業とで選考日程にばらつきが生じたことで「計画が立てにくかった」と感じる学生は80.7%、例年よりも終了時期が遅いことで「就職活動終了後の学業(卒論・研究など)に支障が出ている(出そう)」という学生も65.7%に上る結果となった。