岩手銀行は8日、岩手県滝沢市で実施される県内最大規模の太陽光発電(メガソーラー)事業向けプロジェクトファイナンスとして、同行がアレンジャーとなりシンジケートローンを組成し、初回の融資実行を行ったと発表した。同シンジケートローンは、同行、青森銀行、秋田銀行、七十七銀行、山形銀行及び東邦銀行でシンジケート団を構成しているが、東北主要地銀6行のみでプロジェクトファイナンスを組成した事例は同案件が初めてだという。
岩手銀行は再生可能エネルギーの導入及び普及に向けて積極的に支援を実施
同行は再生可能エネルギーの導入及び普及に向けて積極的に支援を行っており、2012年7月に固定価格買取制度が実施されて以降、再生可能エネルギーに関連する融資契約の総額は約334億円、このうち融資実行額は約215億円となっている。エネルギーの種別では、太陽光が中心となっているが、それ以外では風力、木質バイオマス及び鶏糞バイオマスなど幅広く事業化の支援を行っている。また、同行はこれまでも再生可能エネルギー事業向けのプロジェクトファイナンスに対してレンダーとして積極的に参加してきたほか、共同アレンジャーやコ・アレンジャーとしての参加実績もあるが、単独のアレンジャーとして組成した実績は同案件が初となる。
同行は、今後も再生可能エネルギーの普及や活用に向けた取組みを積極的に支援し、地域経済の活性化に貢献していくとしている。
事業概要
事業主体:合同会社バイテック・漁火館滝沢市メガソーラー(同メガソーラー事業の実施のみを目的として設立された特別目的会社)
スポンサー:バイテック(代表取締役会長兼社長今野邦廣氏) 外
事業用地:岩手県滝沢市後 外
発電規模:約21MW(直流ベース)
年間発電量:約2,180万kWh/年(一般家庭約6,100世帯分相当)
総事業費:約77億円
売電開始予定:12月下旬頃を予定
シンジケートローン概要
組成金額:約68億円
アレンジャー:岩手銀行(エージェント兼務)
参加金融機関:岩手銀行、青森銀行、秋田銀行、七十七銀行、山形銀行及び東邦銀行
契約締結日:6月12日
初回融資実行日:6月29日