東日本電信電話(NTT東日本)は6月22日、誰でも手軽にネットが利用できる「公衆かんたんタブレット」(仮称)のサービス実現を目指した技術検証トライアルを実施すると発表した。

「公衆かんたんタブレット」(仮称) NFC対応したカード等を用いた個人認証(ログイン)機能

NTT東日本では、2014年度までに、シニアを対象としたタブレット教室や体験型キャラバンイベント「昭和レトロなふれあい広場」を開催。会員サイトなどへのログイン時に必要なID・パスワードの管理や入力の煩雑さ、タブレット端末の表示画面のわかりにくさなど、インターネットになじみのない人が利用する際は、障壁が少なからず存在することがわかったという。

そうした障壁を払拭するため、商店街やカフェ、公民館といった地域の住人が多く集まる場所に、NFC対応のICカードをかざすことで個人認証(ログイン)できるタブレット端末を設置。

インターネットになじみがない人の生活動線上に設置し、セキュアかつ簡易に利用できる認証機能に関する技術検証や、シンプルでわかりやすい画面デザインに関する評価・検証および地方創生への効果検証などのトライアルを行う。場所は新潟県長岡市のタニタカフェ(6月24日~9月30日)、山形県山形市の七日町商店街の7店舗(7月14日~9月30日)を予定している。

「公衆かんたんタブレット」画面デザインのイメージ

今後、認証機能の有効性や商用時の課題など、トライアルで得られた結果をもとに、戦後の固定電話の普及過程において自宅以外の場所で電話を利用できる仕組みとして広がった特殊簡易公衆電話(ピンク電話)にならい、「公衆かんたんタブレット」(仮称)のサービス化を目指すという。