ジャガー・ランドローバージャパンは2日、全国のディーラーにて新型スポーツセダンの「XE」の受注を開始した。ラインアップはガソリンエンジンが4機種、ディーゼルエンジンが3機種で、価格は477万円から。今年9月よりガソリンエンジン車より納車される予定だ。

キャッチコピーは、今までのやり方を根底から変える革新的な物事を指す「GAME CHANGER」。2014年10月の「XE FIRST EDITION」、2015年1月の「XE ADVANTAGE EDITION」と台数限定で発売した先行モデルが正式に日本に導入された形だ。

ジャガーXE。エクステリアは全18色から、インテリアは全25パターンから選べる。メルセデス・ベンツのCクラスやBMWの3シリーズの対抗となる製品だ。

発表会では、ジャガー・ランドローバー・ジャパンのマグナス・ハンソン社長が登壇。

今回のXEに次いで、2015年後半にミドルサイズセダン「XF」の次世代モデル、2016年春に初のSUVとなる「F-PACE」と、今後1年で3台の新モデルを投入していくと語った。

テクニカルプレゼンテーションは、プロダクト・マーケティング・アーキテクチャ・ディレクターのクリストファー・マッキノン氏が担当。

素材の75%以上にアルミニウムを採用したモノコックボディ、最上位モデルの「XE S」が採用する最高出力340PS/最大トルク450Nmの「3.0 V6エンジン」などの特徴を解説していた。

日本での発売モデルは、標準となる「PURE」のガソリン版が477万円、ディーゼル版が497万円。本革シートなどを採用した「PRESTIGE」はガソリン版が515万円、ディーゼル版が535万円。

スポーティーなデザインの「R-SPORT」はディーゼル版のみで549万円。さらなるラグジュアリーさを追求したという「PORTFOLIO」はガソリン版のみで642万円。

最上位グレードの「S」もガソリン版のみで769万円。「Sの中にFタイプが潜んでいるような車。乗り味は滑らかで上級」と解説されていた。

日本市場向けでは、アダプティブ・クルーズ・コントロールやインテリジェント・エマージェンシー・ブレーキなどが標準装備となる。また、12ヶ月点検などを含むアフターサービスも3年間無償提供する。

錦織圭選手とドライブできる!!

同日開催された記者発表会では、ヘッドマウントディスプレーを利用したバーチャル体験システム「ジャガー・バーチャル・ドライブ」もお披露目された。2014年9月、ジャガーのブランドアンバサダーとして就任したプロテニスプレイヤーの錦織圭選手が運転するXEに乗って、一緒にドライブすることが可能だ。

ジャガー・バーチャル・ドライブは、6月6日より全国の正規ディーラー全店舗に配備する。バーチャル体験システムはスポット的なPRで活用される例は多いものの、大企業が全国展開するのは初めてだ。

ジャガーの担当者によれば、バーチャルドライブは日本独自の企画とのこと。新製品の発表から試乗車がディーラーに展示されるまで時間が空いてしまうため、その間を埋めるために提供する。今後、ランドローバーなど他の製品でも継続的に展開していくそうだ。

利用するVRヘッドマウントディスプレーは、ここ1、2年、ゲームやIT業界で注目を集めている「Oculus Rift」だ。

発表会にて試してみたが、自分が助手席に座り、運転席に錦織選手が乗り込んできて話しかけてくれて、一緒に街中を走るという体験ができた。

Jaguar Virtual Drive Intro

映像はスペインのバルセロナにて、GoProを6~12台組み合わせた360度撮影システムにて収録したという。

現在、イギリスで収録したテストコースをテストドライバーが運転してくれる360度映像も製作中だ。

ジャガー・バーチャル・ドライブを体験できる「JAGUAR GAME CHANGER TOUR」も実施する。6月5~7日の東京・ミッドタウンを皮切りに、6月12~14日の愛知・JR名古屋駅イベントスペース、6月19~21日の大阪・グランドフロント大阪と3都市を回るスケジュールだ。

360度映像の一部は、2日よりウェブでも公開するとのことなので、ジャガーファンのみならずVR好きな方々も ぜひチェックしてみよう。