蛭子能収『路線バスの旅』会見で女性ゲストに失言連発も実は「計算高い男」

漫画家の蛭子能収が29日、テレビ東京系バラエティ番組『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』の20回記念番組収録後の記者会見に出席し、「俺も割りと計算高い男なんだよ」と、意外な黒い一面を見せた。

蛭子と俳優・太川陽介に、毎回異なる女性ゲストを加えた3人による珍道中でおなじみの同番組。太川がリーダーシップを発揮して旅を進行する一方、蛭子は、夜中にマージャンへ抜け出したり、失礼な発言でお店の人を怒らせたりと、毎度わがままし放題の状態だ。

そんな旅に、蛭子は「ただ付いていくだけで(旅が)終わっていくんで、本当に楽してるなと思っている」と自覚していることを明かした上で、「だからその分、人を笑わせなければいけないという考えはある」と告白。一見天然と思われていた行動が、実は自分の役割を意識して行っていたことを暴露した。太川が「計算あるんだ?」と問うと、蛭子は「俺も割りと計算高い男なんだよ」と即答。さらに「全然計算してないように見せるのが上手なんですよ」と、意外なしたたかさを見せた。

また、この番組での人気から、最近仕事が増えているという蛭子。「去年、今年、すごくもうけさせていただいた。ありがたいな」とニヤけ、次々と黒い一面をのぞかせた。

この会見には、20回記念番組に出演した14人の歴代女性ゲストも出席し、それぞれ蛭子との旅の思い出を振り返った。

4回目のゲストだった根本りつ子は「また参加したいなと思うんですが、蛭子さんが『若い子と行きたい』と言った」と暴露すると、蛭子は「俺そんなこと言ったっけ?」ととぼけ、全員からブーイング。慌てて自らフォローしようとするも「全然年取った人でも大丈夫」と墓穴を掘る始末で、さらなるブーイングを招いてしまった。

また、18回目のゲストだった野村真美は、食事の際に蛭子からハンバーグを分けてもらったエピソードを紹介。その瞬間、「私にはバナナをくれなかった」「アイスもくれなった」など、ほかの女性陣から次々に非難の声が上がった。ケチな性格から、他のゲストには決して自分の食べ物を分けることなどしないはずの蛭子だが、どうやら野村に対して好意を持っている様子。司会のテレビ東京秋元玲奈アナウンサーから、野村に対して一言を求められた蛭子は「女房が死んだときはよろしくお願いします」と、またもや失言を発し、大きなブーイングを浴びた。

このほかにも、ちはるは「(蛭子と)同じ事務所なのに、最後の日まで名前を覚えてもらえなかった」と不満顔。中山エミリからは「途中で蛭子さんとパチンコ屋で涼んでしまい、ゴールできなかった」と後悔の言葉が上がった。

そんな蛭子に、相棒の太川は「最初はなんて人だろう。信じられない」と嘆いていたそうだが、次第に「そういう人もいるんだな」と達観するようになると、「だんだんかわいく見えてきた」という。今では、ほかの旅番組を収録していても「今日は蛭子さんはいないんですか?」と聞かれるそうで、すっかり名コンビぶりを誇っていた。

蛭子は最近、香港の占い師に「寿命はあと10年」と宣告されたそうだが、太川は「蛭子さんが生きている限り、続けていきたいと思います」と、どこか憎めない"蛭子愛"を、最後まで貫く覚悟を宣言した。

『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』は、3泊4日の日程内で国内の路線バスを乗り継ぎ、目的地への到達を目指すというもの。目的地への到達を最優先とし、他の交通機関の利用・インターネットでの情報収集は禁止、宿は自分たちで交渉するなど、厳しいルールが設定されている。わがままな蛭子と、リーダーシップを発揮する太川のやり取りが人気で、最高視聴率は2回目(ゲスト・相本久美子)に15.3%(関東地区)を記録している。

今回は『ローカル路線バス乗り継ぎの旅 大感謝祭』と銘打ち、太川、蛭子に加え、森尾由美、中島史恵、相本久美子、伊藤かずえ、根本りつ子、藤田朋子、中山エミリ、川上麻衣子、芳本美代子、遠藤久美子、森下千里、さとう珠緒、ちはる、野村真美という歴代の女性ゲストをスタジオに招き、これまでの旅を振り返る。放送は6月13日(18:30～20:54)。

そして、この翌週の6月20日(18:30～20:54)には、最新作の第20弾を放送。森尾由美をゲストに迎え、北海道の洞爺湖温泉から、知床半島の羅臼を目指す。途中、地球岬、襟裳岬、納沙布岬を経由して、3人で写真を撮るという課題を設けているが、長距離の移動でゴールは達成できるのか――。