自分の国のほうが便利にできていると思う物や事柄は?

便利な物が溢れ、丁寧な接客が持て囃される日本。しかし、海外旅行をすると、日本とは異なる物やサービスに驚いたり、「これ、日本にもあったらいいのに」と思うことはないでしょうか。現地では当たり前のように使っているような物やサービスも、他国の文化と比較することで初めてその便利さが見えてくることもあります。

そこで、日本在住の外国人20名に「自分の国のほうが便利にできていると思う物や事柄は?」と質問してみました。

■銀行のATM24時間使えるしかも無料。(中国/20代後半/女性)
■お食事どころが24時間空いているところが多いところが便利です。(マレーシア/30代前半/男性)
■色々なところで無料で使えるwifi(アメリカ/20代後半/男性)
■どこいってもトイレがある。(ペルー/30代前半/男性)
■自転車のレンタルサービス(スペイン/30代後半/男性)

最も多かったのが「いつでもどこでも」系の回答でした。日本も都市部は24時間営業の店や、無料のトイレやWi-Fiは多いイメージですが、特にWi-Fiに関しては、訪日旅行者の3割以上が不便を感じたと回答している、という観光庁のデータがあります。日本の無料Wi-Fiは会員登録や専用アプリのインストール、事前契約が必要な場合がほとんどなため、日本を訪れた外国人にとってはとても不便な環境のようです。

また、スペインの方が回答した自転車のレンタルサービスは、バルセロナ市民が24時間簡単に自転車が借りられ、都合のよい駐輪場に返せるレンタサイクルシステム。日本でも、東京五輪・パラリンピック開催に向けて、無人のポートから自転車を自由に借りて別のポートに返却できる「自転車シェアリング」の実証実験が、東京都の江東区、港区、千代田区などで行われているということです。

■銀行の手続きが簡単。営業時間も長いです。(トルコ/30代前半/女性)
■大手携帯電話会社の手続きが便利、乗り換えや契約の解約など。(イスラエル/30代後半/女性)

こちらは逆に、日本人の我々も面倒・不便と感じている方が多いのではないでしょうか。銀行の手続きが簡単、というのは少し不安なような気もしますが……。

■システムキッチン(ドイツ/40代前半/女性)
■キッチンの作り(スウェーデン/40代後半/女性)
■道。信号。公園。台所。(オーストラリア/40代前半/男性)

また、キッチンは、日本の狭い住宅事情だとどうしてもシンクや作業スペースが小さくなりがちです。こちらも、日本以外の国の方が便利に感じられるのも頷ける気がします。

■虫を叩く(キャッチする)ものです。ラケットみたいな形で充電して電気で虫を殺します。(音で怖いですが)(タイ/30代後半/女性)
■箒(ブラジル/20代後半/男性)
■寝具(韓国/40代後半/男性)
■女性用のお化粧(コホルです)(チュニジア/40代後半/男性)

生活雑貨を挙げる回答も多くありました。

■ありません(フィリピン/40代前半/女性)
■ありません(ベトナム/30代前半/女性)
■日本は本当に便利だと外国にいると気づかされる(イギリス/20代前半/女性)

無し、という回答も。日本のものって便利!と思っていただけているようです。

■屋台(台湾/40代前半/男性)

台湾は夜市が盛んで、夜になると街のいたるところに屋台が立ち並ぶエリアが現れます。毎日出店されたり、座って食べるスペースがあったりと、居酒屋のような使い方をされることも多いのが台湾の屋台事情のようです。

■冬や寒さに対する物(家や建物の窓など)(アルゼンチン/30代前半/男性)

アルゼンチンも日本と同じように南北に広い国土を持っているので、寒い地域には北海道のように保温性に優れた建築があるようです。室内に限って言えば、東京より北海道の方が暖かいとも聞くので、寒い地域から来た方にとっては東京の冬はむしろ寒く感じるのかもしれませんね。

■地下鉄(ロシア/20代前半/女性)

確かに日本、特に東京の地下鉄は混むし路線も複雑で、日本人にとっても大変ですよね。しかし、そう思って調べてみると、モスクワの地下鉄事情も日本に負けず劣らずの混雑、かつなかなか複雑な路線図でした。ロシアもすごいけど、日本よりはマシ、ということでしょうか…。

「日本のものは便利」「気が利いている」と言われがちですが、特にハードよりソフト面で「自分の国の方が便利」と感じる人が多い傾向の回答でした。海外旅行の際は、その国にどんなサービスやシステムがあるのか調べて行ったり、現地で聞いてみたりすると、思わぬ快適さを手に入れられるかもしれませんね。