東京都都市整備局は3月3日、2019年度内に運行開始を予定している都心と臨海副都心とを結ぶBRTの基本計画に向けた中間報告を行った。報告書では、BRTの運行の考え方やルート案などがまとめられている。

勝どき、晴海、豊洲、有明、国際展示場の各地域における交通の課題を解決すること、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を機に高まる交通需要に対応することを踏まえ、BRTの運行が予定されている。

ルート案は、オリンピック・パラリンピックの選手村の開発時期を基準にまとめられている。

開業当初から選手村再開発までは「幹線ルート」「シャトルルート」「フィーダー輸送」の3ルートが予定されている。

幹線ルートは、(虎ノ門バスターミナル/東京駅)~新橋駅~国際展示場駅~東京テレポートの経路となっている。虎ノ門バスターミナルが完成した時点で延伸の予定。

シャトルルートは、(虎ノ門バスターミナル)~新橋駅~勝どきの経路となっている。同ルートは鉄道駅より離れた豊海町・勝どき5・6丁目の需要へ対応するもの。

フィーダー輸送は、(虎ノ門バスターミナル)~新橋駅~晴海地区の経路となっている。今後、需要に応じて、豊洲駅方面への運行が検討される。

選手村再開発後は、シャトルルートが2つに増え、「選手村シャトル」が追加される予定。選手村シャトルの経路は、(虎ノ門バスターミナル)~新橋駅~選手村となっている。

2019年度(開業当初)~選手村再開発までのBRTのルート・輸送力案 資料:東京都都市整備局

選手村再開後のBRTのルート・輸送力案 資料:東京都都市整備局

車両については、BRTに高い安全性と快適性を備えるため、内閣府が進める「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」における「自動走行システム分野」で開発が予定される車両の自動制御技術が積極的に取り入れられる予定。

車両のトータルデザインは、多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン学科との官学共同研究の下、検討が進められている。研究では、BRTのイメージを多くの人に持ってもらうため、同学科の学生が色や字体などの組み合わせによるイメージの見本を作成している。