シトリックス・システムズ・ジャパンは2月16日、オープンソースのXenハイパーバイザーをベースとする商用仮想化プラットフォームの最新版である「Citrix XenServer 6.5」を2月17日より提供開始すると発表した。

1ソケットあたりの希望小売価格は、「Standard Edition」が112,500円から、「Enterprise Edition」が225,000円から。オンプレミス・サブスクリプション・ライセンスでXenServerを利用中のユーザーは、無償アップグレードを受けられる。

新製品は、64ビットアーキテクチャの完全サポートによる性能およびスケーラビリティの向上、ワークロードのジオタギング、Intel Trusted Execution Technology(Intel TXT)、読み込みキャッシング、NVIDIA GRID GPU仮想化サポートなどの機能を強化した。また、XenServer 6.1で提供していたワークロードバランシング(WLB)および分散仮想スイッチコントローラー(DVSC)などの機能は新製品で再導入したという。

ラインナップとして、基本的な商用仮想化プラットフォームである「Standard Edition」および、データセンターおよびクラウド環境でのインフラストラクチャワークロードに対応する総合的なサーバ仮想化プラットフォームである「Enterprise Edition」の2種類のエディションを提供する。なお、Intel TXT、読み込みキャッシング、NVIDIA GRID GPU仮想化サポート、WLBはEnterprise Editionのみの機能となる。

新機能の1つである64ビットアーキテクチャの完全サポートにより、ネットワーキングやストレージの性能が向上し、新規および既存のワークロードを各自のワークプレースやデータセンター環境で実行できる仮想化プラットフォームを提供可能になるという。

アセットタギングでのワークロードのジオタギングが可能になったことで、セキュリティ上のリスクを回避するため、複数の物理環境にまたがった環境でもユーザーのワークロードを特定の物理環境に制限できるとしている。

ハイパーバイザーの改竄を検出するIntel TXTのサポートにより、侵入された可能性のあるマシン上でのアプリケーションの実行を防止。

読み込みキャッシング機能では、リードキャッシュをメモリーに置きストレージへの直接のIOPSを低減することで、Virtual Machineの起動時のBoot storm IOPSを高速化しブートパフォーマンスを改善する。

NVIDIA GRID vGPUテクノロジーをサポートしたことでサーバ集約率が50%向上し、XenDesktopやXenAppを利用しハイエンドの3Dグラフィックスアプリケーションを配信するユーザー企業がより多くのデスクトップをXenServer上で集約可能となり、コストに加えてエンドユーザー・エクスペリエンスを向上出来るという。