Criteo(クリテオ)はこのたび、「2015 eCommerce Industry Outlook(2015年のEC業界予測)」と題したレポートを発表した。

同レポートは、数10億におよぶオンライントランザクションの分析から得た考察に基づき、2015年のEC業界やオンラインマーケティング担当者に影響を与える可能性のある「7つのトレンド」を予測・説明したもの。

同社が発表した「7つのトレンド」は、下記の通りとなる。

1. 日本はモバイル経由のECトランザクションが50%以上に
オンライン経由での売上げに占めるモバイルの割合は、2015年末までにECトランザクション全体の40%に達すると予想。特に日本や米国、英国といった先進国では50%を超える見込み。

2. クロスデバイスマーケティングが現実に
小売・流通企業の経営幹部や広告代理店の58%は、2015年のモバイルマーケティング活動で最も重要なものとしクロスデバイスの技術をあげ、クロスデバイスへの対応強化が重要なフォーカスとなる。完全一致を可能とするユーザーマッチングの精度が高まることで、クロスデバイスに対応した広告の複雑さが軽減され、小売・流通企業は大幅な売上拡大を期待できると考えられる。

3. プログラマティックバイイングがネイティブ広告の急成長を促進強調
プログラマティックバイイングが、ネイティブ広告の成長をさらに後押しする見込み。特に、モバイル上で優れたパフォーマンスを発揮するため、パブリッシャーはCPM(インプレッション単価)を高めることができるという。

4. 店舗販売型の小売・流通企業が、オンライン戦略への注力を強化
Webルーミングとショールーミングが売上げに及ぼす影響は拡大し、店舗販売型の小売・流通企業がオンライン戦略に大きく注力すると予想。中でも。Webルーミングが勢いを増しつつあり、実店舗の売上げのうち、少なくとも10~15%はWebルーミングによるものと考えられる。

5. モバイルアプリのフォーカスは、リエンゲージメントに移行
小売・流通企業の経営者や広告代理店の42%が、モバイルアプリ戦略の主な目標は消費者とのエンゲージメントであると回答しており、小売・流通企業はアプリのリエンゲージメントに大きな重点を置くようになる。

6. 広告フォーマットの自動化で柔軟性がさらに向上
多様な広告フォーマットに自動で最適化する技術により柔軟性がさらに向上する見込み。アダプティブデザインやレスポンシブデザインなど技術の進化により、広告主は、全世界の大半のインベントリにアクセスできるほか、世界的に広告キャンペーンを拡大することが容易となる。パブリッシャーも、より自由に新しい広告フォーマットを採用し、提供することが実現するという。

7. アドテクノロジー業界では、さらなる買収・合併が進む
2014年は、ECとアドテクノロジー業界において数多くの大規模な買収が行われた。2015年も、グローバルかつ包括的なソリューションを求める広告主の需要を受け、この傾向は続くとみられる。アドテクノロジー業界のさらなる統合が進むことにより、マーケティング担当者にとって、よりシンプルで効果的なマーケティングソリューションがもたらされることが見込まれる。