アルプス電気は1月20日、カーナビなどの車載機器とモバイル機器の無線接続に最適な車載用Bluetooth/無線LANオールインワンモジュール「UGZZFシリーズ」を開発したと発表した。

カーナビやディスプレイオーディオなどの車載機器には、スマートフォンなどでのハンズフリー通話や、音楽の再生などに用いられるBluetoothの通信機能が搭載されているが、近年はこれに加え、LTE対応のスマートフォンを経由し、クラウドへの高速通信を可能とする無線LANの搭載が加速している。一方で、Bluetoothを用いるセット製品は、アンテナも含めたモジュールとしてBluetooth SIG認証や各国電波法の認証の取得が必要だが、その検討・検証には多くの工数が掛かる。また、カーオーディオなどの車載機器に搭載されるCPUの多くは処理能力が低いため、Bluetoothプロトコルスタックや無線LANドライバを併せ持つことが求められている。

同製品は、Bluetoothプロトコルスタックを内蔵したことで、Bluetooth認証に加え、各国電波法の認証もモジュールとしてアルプス電気で取得している。さらに、無線LANドライバを備えており、ホストCPUの負荷なくWi-Fiの接続環境を実現できる。加えて、アンテナやセット製品の設計・検証、ソフトウェア開発、認証にまつわる工数削減を可能にしている。そして、独自の高周波技術やシミュレーション技術により、アンテナの特性に影響を与える基板回路を最適化したことで、モジュールへのアンテナ搭載を実現している。

なお、サイズは28.0mm×29.0mm×7.2mm。サンプル価格は1万円。すでに、月産5万個体制で量産を開始している。開発は技術本部 古川工場、生産は生産本部 角田工場(宮城県角田市)が担当している。

車載用Bluetooth/無線LANオールインワンモジュール「UGZZFシリーズ」