ゼブラは2014年12月1日、シャープペンの芯折れによる集中力への影響を調べるため、脳波を計測する実験を実施した。

シャープペンを使用していて感じる不満

シャープペンは、中高生の9割が毎日勉強などに使う筆記具だが、「芯が折れる」ことを不満に感じている学生が多いことが同社の調査でわかった。実際に試験のように高い集中力と筆記速度を要求される場面で集中力に違いが出るか実験を行った。

被験者は、脳波記録用電極を装着した高校3年生男子(1名)。従来のシャープペンと、芯が折れないシャープペン「デルガード」の2種を渡し、計算問題(150問)を計算している時の脳波を調べた。その際、ランダムに短い雑音を聞かせ、脳がどれくらい反応(注意散漫)するかを脳波で計測した。

この実験では、集中していればしているほど「外界からの刺激(雑音)」に対して人間の脳が反応する度合いが小さくなることが予測できる。実験の結果、従来のシャープペンを使用して芯が複数回折れる状態では、雑音に対して脳が反応しやすく、集中力が大きく低下する様子が見られた。

雑音に対する脳波反応

しかし芯が全く折れない状態では、実験中の雑音に対する脳の反応が従来品と比べて、36%低くなることが明らかとなった。同実験により、芯折れは集中力に影響を及ぼすことが、科学的に検証できたとのことだ。