新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は12月24日、米・カリフォルニア州の北部都市圏で、電気自動車(EV)の行動範囲拡大を目的とした実証事業の事前調査を開始すると発表した。

同州では2025年までにZero Emission Vehicle(ZEV)を150万台まで普及することを目標として、自動車メーカーに対してEVやプラグインハイブリッド車の販売の義務付けや、EV購入者は優先レーンの通行許可を得られるなどの優遇措置を実施している。そのため、全米において自家用EVの販売台数が最も多い州となっているが、EVの利用が通勤や買い物などの近距離移動に限られており、さらなる普及に向けて課題となっている。

NEDOは今回、カリフォルニア州政府と協力して、充電インフラの導入が十分でない都市間を繋ぐ幹線道路沿いに急速充電器を設置し、併せて誘導サービスシステムなどを構築・提供する。これらの取り組みによるEVユーザーの行動変化を分析することで、都市間に設置する急速充電器や誘導サービスシステムなどが持つEVの行動範囲拡大への有効性の実証、EV普及・利用拡大モデルの確立を目指す。

同事業のイメージ図

なお、委託先は日産自動車、Nissan North America、兼松が予定されている。