静岡鉄道はこのほど、静岡清水線の新型車両導入計画について発表した。2016年春から運行開始し、全12編成(2両1編成)を8年計画で導入予定だという。
静岡清水線は静岡市内の新静岡~新清水間を結ぶ全長11kmの路線。現在の主力車両1000形は1973(昭和48)年の初導入から40年以上経過しており、地方鉄道の新たなシンボルとして、「都会的なデザインに一新し、より魅力的なまちづくりに貢献すること」を目的に、新型車両導入が進められることとなった。
新型車両は現行車両と同じ2両編成で、車体はステンレス製。定員は119名で、営業最高速度は時速70km(加速度3.0km/h/s)となる。
外観は、静岡市中心市街地の「新静岡セノバ」と親和性の高い都会的で親しみやすいデザインに。内装はユニバーサルデザインに配慮し、すべての人に利用しやすい「広く、明るく、清潔感のある快適な車内空間」とする。座席端部の仕切り板やベビーカー・車いすスペースを設置するほか、車内に液晶画面も新設し、多様な情報提供を行う。
環境負荷の低減にも努め、照明のLED化をはじめ、現行車両との比較で約50%の省エネルギー性能を追求。高強度化した車体や車輪の滑走防止機能の付与、故障発生時にも早期復旧が可能な機器構成など、安全で安心な車両をめざすという。
この新型車両導入計画に関して、「鉄道の定時性に優れ大量輸送が可能な公共交通の役割は、暮らしを支えるだけでなく、地域のにぎわいや景観をつくることでもあります。静岡清水を結ぶ本路線がこれからの静岡市におけるコンパクトシティの実現に寄与し、地域のさらなる活性化に貢献することをめざし、プロジェクトを進めてまいります」と静岡鉄道。なお、新型車両のカラーリングについては現在検討中とのこと。