カネカは11月13日、従来製品と比べてカテーテルの病変部通過性を向上させた経皮的冠動脈形成術用カテーテル「IKAZUCHI Zero(イカズチ ゼロ)」を開発したと発表した。

経皮的冠動脈形成術用カテーテルは、先端部に血管を拡張することが出来るバルーン(風船)が付いたカテーテルで、腕や太ももの付け根の血管から挿入して冠動脈内まで進めたガイドワイヤに沿わせて、動脈硬化によって冠動脈が狭くなっている病変部まで到達させた後、バルーンで押し広げ、血管内腔を確保し血流を得るために使用されるもの。従来のIKAZUCHIに比べ、拡張時の直径が1.0mmのバルーンを開発したことで、完全閉塞もしくはそれに近い状態でも段階的に病変部を拡張しやすくしたほか、カテーテル先端部分(チップ)を細径にし、慢性完全閉塞病変や石灰化病変の通過性を向上させた。さらに、独自開発の新コーティングにより、血液に触れることで外表面コーティングの潤滑性を向上させており、その結果、血管との摩擦が減少し、スムーズな血管追従性・高通過性を実現したという。

なお、同製品は同社子会社であるカネカメディックスを通じてすでに販売が開始されているという。

経皮的冠動脈形成術用カテーテル「IKAZUCHI Zero(イカズチ ゼロ)」のイメージ