日本IBMは10月29日、ビッグデータを活用するアナリティクスにおいて重要となる膨大なデータを、効率的・経済的に保管するストレージ製品「IBM FlashSystem V840」と「IBM Storwize V7000/V7000 Unified」「IBM TS1150」を新たに発表した。

IBMのソフトウェア・デファインド・ストレージは、Elastic Storageをはじめとするソフトウェアに、フラッシュやディスク、テープといった特長の異なるストレージを組み合わせることで、変化するデータの価値に応じた効率的な保存と迅速な洞察の獲得を支援するという。

「IBM FlashSystem V840」では、膨大なデータのリアルタイム処理を加速するため拡張性を強化。最大クラスター構成(コントロール・エンクロージャー 8ノード / AE1ストレージ・エンクロージャー20台)では、容量を800テラバイト、処理能力を250万IOPSまで拡張できる。また、データ圧縮エンジンを2機搭載することでリアルタイム圧縮処理を従来比で2倍に高速化し、実効容量1.6ペタバイト(2分の1圧縮時)、120万IOPSを実現した。ハードウェアでの暗号化(AES256対応)では、データのセキュアな保護を可能とする。

「IBM FlashSystem V840」

「IBM Storwize V7000 / V7000 Unified」は、コスト効率や使いやすさ、信頼性を兼ね備えるディスク・ストレージ「IBM Storwize V7000 / V7000 Unified」の第2世代機。リアルタイム圧縮の性能を従来比2倍に向上したほか、新たに6TBのディスクドライブに対応し、同じ設置面積で従来比1.5倍のデータが保存可能となった。また、搭載するすべてのドライブに対し暗号化を行い、データをセキュアに保護する。

「IBM Storwize V7000 / V7000 Unified」

「IBM TS1150テープ・ドライブ」は、従来比2.5倍となる10TBの大容量と、44%高速な最大360MB/秒(非圧縮時)の転送レートを実現する「IBM 3592第四世代 テープカートリッジ」に対応したテープ・ドライブ。「IBM Linear Tape File System」を活用することで、テープに保管されたデータにアプリケーションから直接アクセスでき、データの利用と長期保管における利便性とコスト効率の向上が期待できる。また、「IBM Security Key Lifecycle Manager」により、「IBM TS1150 テープ・ドライブ」を使用するストレージの分散環境全体の暗号鍵を容易に生成・管理することが可能だ。

「IBM TS1150テープ・ドライブ」

導入価格は、それぞれ最小構成で、「IBM FlashSystem V840」が3322万8400円~、「IBM Storwize V7000 / V7000 Unified」が855万円~、「IBM TS1150テープ・ドライブ」が798万7800円~となる(いずれも税別)。