サイバネットシステム(サイバネット)は10月15日、toorが開発したビッグデータ見える化する解析エンジン「toorPIA(トピア)」の販売開始を発表した。

ビッグデータを見える化する解析エンジン「toorPIA」のソフトウェア構成

toorPIAは、データサイエンティストなどの専門家でなくても、データをさまざまな属性で分析し、類似性をマップ化するミドルウェアツール。解析可能なデータは、Twitter、Wikipedia、社内文章、特許などの英文・和文情報、POSデータ、各種ログ情報のほか、センサーが出力する数値データなどの非テキスト情報も含む。

分析に使用する属性数に制限がないため、分析軸や仮定が定まらない段階であっても、ビッグデータの全体を俯瞰することが可能となる。これにより、膨大なデータの中から分析対象とするデータ層を発見して切り出し、他のBIツールなどでそれらのデータをより詳細に分析することもできる。

また、同ツールで得ることができるマップや時刻、位置、ユーザーなどの情報の属性データを組み合わせることで、時間的な傾向や将来予測、局所性・地域性、顧客ごとの傾向などをさまざまな角度で分析することを可能にする。

膨大なデータ量をマップ化し、ビッグデータ全体を俯瞰

同ツールでは、MapReduce&KVS エンジン「maguna」を採用し、少ないサーバ台数でも高速なビッグデータ処理を可能としたほか、独自のアーキテクチャにより、従来の限界を超えたクラスタリング処理ができるという。

なお、ミドルウェアであるため、データを読み込むためのプログラムや、可視化した結果を表示するためのプログラムの作成が別途必要。同社は、2~3日のトレーニングと実習でマップ化を習得し、さまざまなAPIを含む開発キットも提供する。

同ツールの価格は、1サーバあたり、サポートを含む年間利用ライセンスが初年度310万円、次年度からは180万円(いずれも税別)。オプションとして提供する開発キットは、初年度が510万円で、次年度は300万円(いずれも税別)となる。