「Forguncy」ロゴマーク(出典:グレープシティ)

「Excelファイルが重すぎて開くのに時間がかかる」「社内で共有しているExcelファイルを低コストでシステム化したい」――。こうしたニーズに応えるツールが登場した。

グレープシティは、Microsoft Excelの操作性を再現し、Webベースの業務アプリを簡単に作れるツール「Forguncy(フォーガンシー)」を10月15日に発売する。価格は1開発ライセンスが3万9800円(税抜)、サーバ運用ライセンスと一緒になったパック商品が9万2500円(税抜)。

Excelは表計算やデータ集計から、名簿管理、帳票レイアウトにいたるまで、日本のビジネスシーンの多くで使われているOfficeソフト。そのExcelのセルを小さな正方形に統一し、方眼紙のような見た目で使う“Excel方眼紙”といった言葉が生まれるほど、熱心に活用するユーザーもいる。

Forguncyは、まさにExcelを方眼紙のように再現した操作性で、業務アプリを開発できるというものだ。既存のExcelデータ資産やノウハウを活用して、プログラミングの知識がない開発初心者でも簡単にWebアプリを作れる。

「Forguncy」の操作画面。見た目も操作性もExcelとよく似ている(出典:グレープシティ)

データはデータベースで管理

“Excel方眼紙”は、レイアウトが自由にできる反面、データの再利用性がしばしば問題視される。Forguncyで作ったアプリケーションで入力・参照するデータは、ページ画面と分離したデータベース上で管理するため再利用が可能。データを格納するテーブルの作成やページ上の項目とのデータ連結などはすべてForguncyの画面上の操作だけで行えるため、専門的な知識がなくてもデータベースアプリケーションが作れる。

データ連結もドラッグ&ドロップ操作で設定可能(出典:グレープシティ)

323種のExcel関数が使える

Forguncyで使えるExcel関数は、323種類。一般的な業務アプリケーション開発においてプログラミングで行っている集計、条件抽出といった処理をExcel関数を使って行える。

セルにExcel関数を入力して集計結果を表示する例(出典:グレープシティ)

Excelの資産を最大限に活用

さらにForguncyであれば、既存のExcelファイルを読み込み、それを基に画面やデータベースの作成が可能。「これまでメールや社内サーバで共有していた各種申請書などのExcelファイルをシステム化したい」「Excelに蓄積していた膨大なデータをデータベース化したい」といったことも実現できる。

過去にExcelで作った膨大なファイルもWebアプリに移管できる(出典:グレープシティ)

30日間の無料評価版も用意

なおグレープシティでは、Forguncyの機能を30日間無料で使える評価版を公開している。2015年1~3月を目処に、社内で使っている既存の基幹システムと連携するプロ版「Forguncy Pro」をリリースだ。