ローソンは30日、首都圏などで高級スーパーを展開する成城石井の株式を買収すると発表した。買収額は約550億円。

ローソンは同日、丸の内キャピタルと株式譲渡契約を締結し、丸の内キャピタルが管理・運営する丸の内キャピタル第1号投資事業有限責任組合より、成城石井の株式を譲り受ける。

成城石井は、関東圏を中心に高級スーパー120店舗(2014年9月時点)を展開。「食にこだわり、豊かな社会を創造する会社」を目指し、高いマーチャンダイジング力で高付加価値を追求することにより、ブランド力を構築している。

一方、ローソンは、「ナチュラルローソン」やヘルスケア機能の強化型店舗、土壌からこだわった野菜や惣菜の販売によるスーパーマーケットの代替など、他社にはない付加価値を目標としている。

また、独自の仕組みで「おいしい」を追求するなど、安全安心な商品を開発・製造する成城石井と製造小売という面で共通点を持っており、一般的なスーパーなどとは一線を画した成城石井との協業には大きな可能性があると考え、全株式を譲り受けることを決定したという。

今後は、成城石井の事業基盤を基に、現在の体制を維持しつつ、ローソンが持つ店舗立地獲得、ロジスティクス、購買データの活用などに関するノウハウ提供を通じて、大都市圏市場における二極化への対応を強化していく。