厚生労働省は30日、2014年8月の毎月勤労統計調査(速報、事務所規模5人以上)を発表した。それによると、8月の現金給与総額(1人平均)は前年同月比1.4%増の27万4,744円となり、6カ月連続で増加した。ただし、現金給与総額に物価変動の影響を加味した実質賃金指数は前年同月比2.6%減と14カ月連続で減少し、下げ幅は前月(1.7%減)より0.9ポイント拡大した。

2014年8月の毎月勤労統計調査(速報)(出典:厚生労働省Webサイト)

所定内給与は前年同月比0.6%増の24万1,875円と、3カ月連続の増加。所定外給与は同1.8%増の1万9,113円と、17カ月連続の増加。所定内給与と所定外給与を合わせた「きまって支給する給与(定期給与)」は同0.7%増の26万988円と、6カ月連続の増加。ボーナスなどの「特別に支払われた給与」は同14.4%増の1万3,756円となった。

現金給与総額を就業形態別に見ると、一般労働者は前年同月比1.4%増の34万9,154円、パートタイム労働者は同1.3%減の9万5,158円となった。

総実労働時間は前年同月比1.4%減の141.4時間。このうち、所定内労働時間は同1.7%減の131.0時間、所定外労働時間は同1.0%増の10.4時間だった。製造業の所定外労働時間は同2.0%増の15.0時間で、季節調整値では前月比2.3%減となった。

常用雇用者数は前年同月比1.6%増。就業形態別では、一般労働者が同1.9%増、パートタイム労働者が同0.6%増。産業別では、製造業が同0.5%減、卸売業、小売業が同0.3%増、医療、福祉が同2.8%増などとなった。