デング熱の感染者がついに国内で140人を突破した(写真と本文は関係ありません)

厚生労働省は9月19日、国内で新たに8人のデング熱に感染した患者が確認されたことを明らかにした。この8人を含め、確認されている国内のデング熱患者は141人となった。

デングウイルスを原因とするデング熱に感染すると、発熱や頭痛、筋肉痛、皮膚の発疹などの症状が伴うとされている。蚊がデングウイルスに感染した人の血を吸い、体内で増殖させた後に別の人間を吸血することで、デング熱の感染者が増えていく。

デングウイルスを保有しているヒトスジシマカが採集された東京都・代々木公園では、複数回にわたって蚊の駆除とウイルスの保有調査を行っている。だが、9月16日から17日にかけて同公園内の20カ所で蚊を採集して調査したところ、3カ所で採集した蚊からデングウイルスが検出されるなど、薬剤を用いた駆除後もウイルス保有の蚊が確認されている。

9月16日から17日にかけての代々木公園での調査では、マップ上にある地点番号の「2」「9」「15」でデングウイルスを保有している蚊が見つかった(東京都福祉保健局提供)

なかなか騒動の終息が見えない中、新たに埼玉県で1人、東京都で7人がデング熱に感染したことが19日に明らかになり、国内の累計患者は141人となった。9月11日に国内の感染者が100人を突破したことから、8日間で約40人の感染者が新たに確認された計算になる。厚生労働省によると、ヒトスジシマカの活動期間は10月下旬までとされていることから、今後も注意が必要と見られる。

また、感染者が増えていることに伴い、都庁内に設置されているデング熱専用相談電話へ問い合わせも増えている。東京都福祉保健局によると、8月28日から9月18日までの相談件数の総計は2,522件で、ついに2,500件を超えた。