沖縄県立博物館・美術館で9月12日より開催中の「色彩と風のシンフォニー/内間安?の世界展」において、来館者がスマートフォンやタブレットを使って作品をよりダイナミックに体感できるAR展示「美術館アーティスティックプログラム」が行われている。これは同館とWebアプリの開発・運営やスマートフォン向けアプリの企画・開発などを行うレキサスとのコラボレーションによるもの。

内間安せい(せいは王へんに星)は1921年カリフォルニア州ストックトンで沖縄移民二世として生まれた木版画家。米国でも高く評価されているが、内間の作品を体系的に紹介する展覧会は国内ではこれが初となる。

デモ映像では、エントランスに掲出された大型バナーに端末のカメラを向けると、折り重なった色面が画面内の空間を浮遊する様子が紹介されている。作品の中にある色の情報(明度・彩度)を数値化し、その数値を基に浮遊する色面の動きに法則性が与えられているという。

同館ではこのプログラムについて、美術館に馴染みのない人や子供たちにも、アートの楽しさや驚きを目と耳で直接感じてもらう取り組みだとしてる。また、レキサスでは今後も美術作品の表現手法としてのAR技術や、ARを活用した新しい知育・教育の形を積極的に提案したい考え。

同展は沖縄県立博物館・美術館で11月9日まで開催中。AR体験には入場チケットおよびインターネットに接続できるスマートフォン/タブレットが必要。