国際宇宙ステーション(ISS)で「活動」しているロボット「Robonaut 2」に脚が装着された。

脚を装着した「Robonaut 2」(写真は地上での実験時) (C) NASA

「Robonaut 2」は宇宙飛行士と共に働くマシンを作ることを目的にアメリカ航空宇宙局(NASA)が開発した人型のロボットで、2011年2月にISSに打ち上げられて以来、微重力下での動作を確認するため、さまざまな実験を実施してきた。

これまでは上半身が支柱に固定される形式だったが、今回2本の脚を装着したことによって、ISSの内外で宇宙飛行士が遂行するミッションを手助するために必要な機動性を得ることができたという。

従来の「Robonaut 2」(C) NASA

「Robonaut 2」の脚の長さは広げた状態で約2.7mあり、それぞれの足には7つの関節が設けられているため柔軟に動かすことができ、ISS内を支障なく移動することができる。また、先端には手すりをつかんだり、コンセントに取り付くことができる装置が取り付けられているなど、船外活動を想定した工夫がなされている。

足の先端は手すりなどをつかむことができる(写真は地上での実験時) (C) NASA

実際に船外で活動するために、2014年の冬までには上半身のアップグレードを実施する予定で、将来的にはISS外での危険度の高いミッションにおいて宇宙飛行士の代わりを務めることはもちろん、火星探査など長距離・長期間の宇宙飛行での活用が期待される。