NTTドコモは11日、次世代の移動通信方式である「5G」に関するホワイトペーパーを2014年9月12日に公開すると発表した。同ホワイトペーパーでは、同社が考える将来サービスの展望や「5G」の目標性能、技術コンセプト、候補技術などについて解説している。なお、同ホワイトペーパーの英語版は、すでに公開されている。

「5G」に関する英語版ホワイトペーパー

「5G」は「4G(LTE)」に次ぐ、次世代の移動通信方式。LTEの100倍以上の通信速度や、1000倍の通信容量を処理できるとされている。同ホワイトペーパーには、同社が考える、、技術コンセプト、候補技術として「ファントムセル」、「非直交多元接続」、「Massive MIMO」などが記載されている。

「ファントムセル」は、重ねて配置したマクロセルとスモールセル間で強調して無線通信を行うコンセプト。制御信号とユーザーデータを分離して異なる周波数のセルで伝送する「C/U分離」と呼ばれる方法を用いることで高速伝送が可能になるという。

英語版ホワイトペーパーの「ファントムセル」に関する説明ページ

「非直交多元接続」は、複数のユーザーの情報を多重し、同時に送信する技術。周波数の利用効率が改善されるという。

英語版ホワイトペーパーの「非直交多元接続」に関する説明ページ

「Massive MIMO」は、電波を発射するアンテナ内に多数のアンテナ素子を垂直・水平の2次元に密に配置することで、安定した高速通信を実現する技術だという。

英語版ホワイトペーパーの「Massive MIMO」に関する説明ページ

同社は、東京オリンピック/パラリンピックが開催される2020年のサービス提供開始を目標としており、ホワイトペーパーを公開することで、「5G」に関する議論が活発化することを狙いとしている。

(記事提供: AndroWire編集部)