日本オラクルは9月4日、東京都あきる野市が市民向け情報ポータルサイトに、同社のカスタマーサービス業務を支援するクラウド・サービス「Oracle Service Cloud」を採用し、9月1日より稼働開始したと発表した。

同市のポータルサイトでは、同サービスのWebセルフサービスによる人工知能機能を用いて、「よくある質問」に、気候の変化や災害・緊急時、年度末の税の申告など、市民が必要としている情報が需要の高い順に自動的かつメンテナンス不要で抽出されて掲載される。

加えて、推奨コンテンツ自動表示機能(シンジケーション・ウィジェット機能)により、ユーザーが参照しているページの内容に関連したテーマで、利用頻度の高いコンテンツを自動的に抽出しページ内の1つの部品として表示させることもできる。

これまで、あきる野市はポータルサイトに、「よくある質問」として市で想定した質問とその回答を掲載していたが、市民が必要な情報をポータルサイトで得られない場合は各課での電話対応となるため、市民が必要としている情報を常に見つかりやすくポータルサイトで提供する必要性が生じていた。

今回、ポータルサイトがリニューアルされたことで、同市民は、市役所の開庁時間に左右されることなく、必要な時に必要な情報を好みのデバイスを用いて入手可能になる。

一方、同市職員はこれまで市民への電話対応にかかっていた時間を削減でき、市民の満足度を向上させながら、行政サービスをより充実させるための活動に専念することが実現される。

同市は、市民に対する回答の均一性を担保し、キャリアを問わず同じ質問に対しては同じ時間で同じ回答ができるよう、ナレッジを共有・充実させ、ひいては行政コストの削減につなげていきたいと考えている。

東京都あきるの市のWebサイト。左が「FAQよくある質問」のページ