KDDIとKDDI研究所は9月1日、先日発表された経済産業省による「大規模HEMS情報基盤整備事業」について、三重県桑名市の協力を得て、HEMSの利活用に関するトライアル事業を行うことを発表した。2014年9月下旬より同市でのモニター募集を開始し、2015年4月よりトライアル事業を開始する。

HEMS(Home Energy Management System)は、経済性の高いエネルギーマネジメントを目的に家庭の電力利用を一括制御・管理するシステム。今回の事業にはNTT東日本、KDDI、ソフトバンクBB、パナソニックが参加しており、全国1約1万4,000世帯のモニター過程にHEMSを導入。各家庭の電力データを一元的にクラウド管理する情報基盤のシステムを構築する。

KDDIでは桑名市において約3500世帯のモニターを募ってHEMSを導入し、データをHEMSデータ利活用事業者に提供する。HEMSデータ利活用事業者はこのデータを基にテレビのデータ放送との連携サービス、クーポンを利用した来店サービスなどの生活支援サービスを提供する形となる。

KDDI研究所ではこのシステムに「プライバシーポリシーマネージャー」を組み込み、モニターの設定するプライバシーポリシーに基づいて、HEMSデータ利活用事業者に提供する電力データを管理・制御する。また、電力データをライフスタイルなどの付加価値データに変換する分析機能を提供し、各種生活支援サービスの創出をサポートする。