カネカは8月26日、中心循環系マイクロカテーテル「MIZUKI」を開発したと発表した。

中心循環系マイクロカテーテルは、血管内の目的とする部位への薬剤などの注入や、ガイドワイヤの血管内の病変部までの到達を容易にさせるために使用する細径のチューブ(カテーテル)である。経皮的冠動脈形成術においては、後者の目的で中心循環系マイクロカテーテルが使用される。

同製品は、独自に開発したコーティングを採用、血液に触れることで外表面コーティングの潤滑性が増し、血管との摩擦が減少することで、ガイドワイヤを目的部位へ到達・通過させることを容易にする。さらに、慢性完全閉塞病変、および蛇行している病変、急峻な分岐角度を有する病変など、ガイドワイヤ通過が困難な症例においては、シャフト先端部硬度を硬くしたタイプと、柔らかくしたタイプの2タイプが用意されており、様々な病変に応じた使い分けが可能となっている。

また、経皮的冠動脈形成術においては、様々な病変に対する対処が必要となるが、同社が主力として製造販売している冠動脈形成術用バルーン各種、冠動脈貫通用カテーテル「Crusade」、冠動脈カテーテル交換用カテーテル「KUSABI」に、「MIZUKI」を加えることで、複雑かつ高度化する治療に挑み続ける医師をサポートするとともに、事業の拡大を目指すとしている。