NECは8月20日、メキシコ宇宙庁(通信運輸省所管)と衛星の開発に関する覚書を取り交わしたと発表した。同覚書は、地球観測、気象観測、全地球測位システム、GPS、アプリケーションおよび衛星通信の強化を目的としたもの。

両者は、メキシコが宇宙産業においてラテンアメリカのリーダーかつグローバルプレイヤーとなる一環として、この戦略的協力をメキシコ国立工科大学とメキシコ国家科学技術審議会を含むパートナーとともに推進する。

メキシコは、宇宙開発における新しい機会の創出に向けた大きな変化の途上にあり、NECとメキシコ宇宙庁の協力と技術移転は、メキシコの衛星開発能力を確実に強化するものとして期待しているという。

NECは、日本初の人工衛星「おおすみ」(1970年打上げ)をはじめ、小惑星イトカワからのサンプルリターンを達成した小惑星探査機「はやぶさ」など、64機の人工衛星のインテグレーションを担当している。

今年6月には、「衛星インテグレーションセンター」の稼働により、同社の標準衛星バス「NEXTARシリーズ」の自社一貫生産体制を整備した。

左から、衛星インテグレーションセンターの外観、衛星インテグレーションセンターが備える大型スペースチャンバー