三菱重工業は8月18日、三井物産の協力を得て、ブラジル・サンパウロ地下鉄6号線の建設・運営事業体であるムーブ・サンパウロ(Concessionaria Move Sao Paulo)から全自動無人運転の鉄道システム建設プロジェクトを受注したと発表した。

サンパウロ地下鉄6号線は、サンパウロ市中心部から北西部の人口密集地に延びる全長15km、15駅の路線で、1日当たり63万人の利用が見込まれる。

同プロジェクトは、土木・建築工事とシステム一括を含むブラジル初の本格的鉄道PPP(Public Private Partnership方式により整備され、同国の有力コングロマリットであるオーデブレヒト、ケイロスガルバオン、UTCの各社が組成する事業体ムーブ・サンパウロが、サンパウロ州政府との契約により25年間の地下鉄建設・運営の事業権を取得している。

今回、三菱重工業は土木・建築工事を担当する現地ゼネコン連合とコンソーシアムを組み、全自動無人運転鉄道システムの信号、通信、電力、架線、車両検修設備、プラットフォームドア、トンネルベンチレーションにわたる各システムの設計・調達・据付・試運転を担当する。

同社の中南米向け鉄道システムの受注は初となり、工事完了は2020年を予定している。