インテリジェンスが運営する転職サービス「DODA」は8月4日、2007年7月から2014年6月にDODAの転職支援サービスを利用したビジネスパーソン約7万人の転職をした年齢に関する調査の結果を発表した。

同調査によると、2014年上期の転職成功者の平均年齢は、前期から0.6歳プラスの31.7歳となり、2007年の調査開始以来の過去最高値を更新した。

転職成功者の平均年齢 資料:インテリジェンス

転職成功者の年齢割合では、「35~40歳(13.9%)」、「40歳以上(11.2%)」が上昇傾向にあり、2014年上期は35歳以上の転職成功者の割合が初めて25%を超えた。

転職成功者の年齢割合 資料:インテリジェンス

同社は、グローバル対応や新規事業、新たな市場の開拓など、事業課題の高度化が進むなか、豊富なキャリア・実績を持つ35歳以上のミドル層の採用ニーズが高まり、年齢上昇がさらに加速していると分析している。

特に、専門的なスキルやキャリアが求められる「専門職系」(平均33.8歳、前期比3.2歳プラス)のITコンサルタントやプロパティマネジメント、「企画・管理系」(平均33.4歳、前期比1.4歳プラス)の人事、法務、経営企画などの職種において、年齢上昇が目立っているとしている。

同社によると、2013年5月以降、DODAに寄せられる求人数が毎月過去最多を更新するなど、企業の採用競争も過熱しており、採用難から想定よりも年齢が高くても採用するケースも増えているという。

特に、年齢上昇が顕著な「技術系(建築/土木)」(平均37.0歳、前期比1.3歳プラス)、「技術系(IT/通信)」(平均32.4歳、前期比1.2歳プラス)では、深刻な人手不足に加え、好景気に伴う大型案件の増加による、資格やプロジェクトマネジメント経験が求められる求人の拡大も影響し、一層の年齢上昇につながっているとしている。

職種別転職成功者の平均年齢(2014年上期) 資料:インテリジェンス

なお、同社は、今回の結果について、一概に「ミドル層が転職に有利、若手層は転職に不利」というわけではなく、中途採用をする企業が、経験年数に応じたスキルや能力によって転職者を評価するようになってきていることを表しているとコメントしている。