IDTは、ウェアラブルデバイスなど小型フォームファクタに向けて、コンパクトなパッケージを採用した2W出力のワイヤレス給電レシーバ「IDTP9026」を発表した。

同製品は、高度な集積によって、競合製品に比べて外付け部品数が削減されているため、基板面積と部品表(BOM)を最小限に抑えられる。実装面積は、その他のソリューションが65mm2なのに対し、30mm2以下である。また、ワイヤレスパワーコンソーシアムの規格であるWPC 1.1に完全準拠している。さらに、従来必要だった多くの受動部品を不要にする特許技術に基づく1チップソリューションとなっており、性能を犠牲にすることなく設置面積全体を縮小し、同時にコストを削減できる。

そして、I2Cインタフェースによって、プログラム可能な充電電流、充電電圧、終止電流を、温度制御ループによって、最大限の柔軟性と制御性を提供する。I2Cから読み出すことができるダイとバッテリの温度、充電電流・電圧などの測定値は、制御スキームのカスタマイズに使用できる他、システムのアプリケーションやユーザーインタフェースからも使用可能となっている。

この他、送電(トランスミッタ)側として、Qi準拠の5V入力に対応した1チップワイヤレス給電トランスミッタ「IDTP9038」がある。「IDTP9026」と「IDTP9038」は完全な互換性があり、広範なアプリケーション技術情報と同社の設計技術ノウハウによりサポートされている。

なお、「IDTP9026」は特定顧客向けに現在サンプル出荷中。

ウェアラブルデバイス向け2W出力のワイヤレス給電レシーバ「IDTP9026」