総務省は7月18日、東京大学情報学環 橋元研究室との共同研究として実施した「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査」の報告書を公開した。

同調査は、都立の全日制 / 定時制の高校154校の協力のもと2014年1月7日~31日に行われ、約1万5000人の高校生から有効回答を得ている。

発表によると、ネット依存傾向が高いと判定された4.6%の生徒の各ソーシャルメディアの利用時間は、Twitterが171.0分で最も長い。Twitter利用時間の全体平均は78.6分となっている。また、ネット依存傾向が高い生徒のTwitter / LINEの利用時間は、依存傾向が中程度と判定された生徒と比較して大幅に長いという特徴も見られる。

各ソーシャルメディアの利用時間(発表資料より)

ネット依存傾向の高い生徒の家庭は、スマートフォンを購入する際に、利用に関する家庭内ルールを設けている割合が高いという結果も出ている。ルールの内容に関しては「利用時間帯を制限している」「利用時間の上限を決めている」「成績が下がったら利用を制限する」の割合が全体平均の2倍前後となっている。

スマートフォン利用に関する家庭内ルール(発表資料より)

依存傾向が高いと判定された生徒は、身近な人間関係や社会生活に不満を感じている割合が顕著に高いという結果も出ている。

友だち、親との関係、学校生活への満足度(発表資料より)

このような生徒のソーシャルメディアの利用目的は、「現実から逃れるため」「ストレス解消のため」「新たな友だちを作るため」が依存度「中」「低」の生徒と比べて特に多い。このほか、「歩きスマホ」などマナー的に不適切な行為を行う人の割合が、依存度が高い生徒ほど多くなっている。