岩谷産業は7月14日、日本で初めてとなる「商用水素ステーション」が兵庫県尼崎市に完成したと発表した。

同ステーションは、同社の液化水素製造拠点であるハイドロエッジからローリーで輸送した液化水素を利用し、燃料電池自動車に供給する「オフサイト方式」を採用している。

岩谷産業が兵庫県尼崎市にオープンした「商用水素ステーション」

同社は2015年度までに東京、名古屋、大阪、福岡の4大都市圏を中心に、20ヵ所の商用水素ステーションを自社設置することを表明し、順次建設を進めているが、完成第1号となるのが「尼崎水素ステーション」。

水素圧縮機には、ドイツ・リンデ社が水素ステーション用に開発した小型圧縮機(イオニックコンプレッサー「IC-90」)を搭載した充てんパッケージを採用している。

「IC-90」の特徴は、イオン液体の高熱容量、高潤滑性、不揮発性、低溶解性の性質を利用した圧縮機で、狭いスペースでも設置が可能であり、高効率・高耐久性を有している点。

同水素ステーションは1時間当たり6台の満充てんが可能で、空の状態から満充てんまでにかかる時間は3分以内となっている。

ドイツ・リンデ製充てんパッケージ