ポーラ化成工業は7月2日、濃厚な果実と華やかな花々を融合したフルーティフローラル調の香りが人をポジティブな感情に変化させ、笑顔に導くことを実証したと発表した。

同社は、フルーティフローラル調の香りが人の感情に与える影響について、香りの嗜好性を5段階で評価し、「好き」「やや好き」と答えた11名の被験者を対象に2つの検証を実施した。

具体的には、20段階の「Lorish-Maisiakフェイススケール」を用いて、最高の笑顔のイラストを20点、最悪の泣き顔のイラストを1点とスコア化し、香りを嗅いでいない時と香りを嗅いだ時に、その時の感情に当てはまる表情を点数化して評価した。

その結果、香りを嗅いでいない時と比べて、香りを嗅いだ時のほうが笑顔に近いポジティブな表情を選択することがわかった。

香り有り無し時の感情変化 資料:ポーラ化成

また、人は笑顔になると顔の各パーツにおいて動的変化が生じ、中でも、笑顔になる時に顔の大きな動きとして口角が上がることから、今回、人が笑顔になる時の顔の動きに着目し、香りを嗅いでいない場合と香りを嗅いだ場合の顔の3次元画像を撮影して顎から口角までの距離を計測し比較した。

その結果、香りを嗅いでいない時と比べて、香りを嗅いだ時の方が顎から口角までの距離が伸び、これより、同社は口角が上がったことが考えられるとしている。

香り有り無し時の顎~口角距離 資料:ポーラ化成

この研究成果は、ポーラから今秋発売される商品に活用する予定。