楽天は6月25日、米ITコンサルティングサービス企業「PROLIM Global Corporation」と連携し、「Rakuten India Development and Operations Center(RIDOC)」をインドに設立したと発表した。RIDOCは、楽天として初となるインドでの包括的な開発拠点となるほか、ナレッジベースと人材確保の役割も担う予定だという。
今回の海外拠点増設背景について、パートナー・スタッフに開発を委託したケースでは、プロジェクト終了後に知識と技術が社内に蓄積されにくいという課題があったと紹介。RIDOCでは、BOT(構築-運営-移転)方式によってインドでの開発を補完できるため、こうした課題を解決できるとした。また、パートナー・スタッフに対しても、人材の維持・確保やナレッジベースの拡充によって、世界中にある楽天グループ企業のプロジェクトに携わっていく機会を提供すると説明している。
また、同社取締役 常務執行役員でDU担当役員の安武弘晃氏は、「楽天グループ全体で使用できるリソースをRIDOCで開発することで、ベスト・プラクティスや標準化されたプロセス・手順を共有でき、世界各地における楽天の事業を効率化させ、真のグローバルなチームを構築できると考えている」と述べた。
RIDOCは、中国・北京と米国・サンフランシスコ、シンガポールに続く4つ目の開発拠点。インドのシリコンバレーとして知られているバンガロールにある、ワールド・トレード・センター内に開設している。
6月時点では、インフラに関する事業プロセスやリソースを中心に据えているが、インフラのオートメーション化やソフトウェア開発、品質保証に関する人材育成も行っていく予定。将来的には、楽天のグローバル事業を拡大する他の国・地域にもRIDOCを展開することを目指す考えだ。