ソフォスは6月19日、中規模システム向けにアンチウイルスやファイアウォールなど複数のセキュリティソフトを実装できるUTM (統合脅威管理)アプライアンスの新製品「Sophos SG シリーズ」を同日より発売ならびに出荷開始すると発表した。

「Sophos SG シリーズ」(左からSG 450、SG 330、SG 230

「Sophos SG シリーズ」は、ファイアウォール、アンチウイルス、IPS (不正侵入防止)、メール暗号化、DLP (情報漏洩対策)、Webコントロール、WAF(Webアプリケーション ファイアウォール)の複数のセキュリティ機能を、 1Uのラックマウント型サーバ実装できるUTM。搭載するセキュリティ機能は、ユーザーが選択できる。

「Sophos SG シリーズ」で搭載可能なモジュール。モジュールは個別にライセンスを購入できる

新製品は現行の「Sophos UTM シリーズ」の後継製品となる。IntelのCPUを搭載し、ストレージにSSDを採用。ネットワークポートは新たにモジュール式となり、1ギガビット・イーサネット(GbE)ファイバーモジュールを標準搭載し、10GbEファイバーモジュールおよび1GbE銅線モジュールがオプションで選択可能。同社によれば、ハードウェアの刷新により、現行製品と比較してファイアウォールのスループット性能が最大で約4倍になったという。

ソフォスUTMの特徴

「Sophos SG シリーズ」はモジュラー構成で、SG 430/450は3ベイ、その他は1ベイの拡張ベイがあり、オプションでFleXi Portモジュール(写真右)を追加できる

ラインナップは、ストレージの種類と容量およびネットワークポートの仕様、利用する機能に応じて、「Sophos SG 210/230/310/330/430/450」の6製品で構成される。

ラインナップ 価格(税別) 主な仕様
Sophos SG 210 329,000円~ 2コア / 250GB HDD / 1GbE Fiber x6
Sophos SG 230 465,600円~ 2コア / 120GB SSD / 1GbE Fiber x6
Sophos SG 310 673,700円~ 2コア / 180GB SSD / 1GbE Fiber x8, SFP x 2
Sophos SG 330 904,100円~ 4コア / 180GB SSD / 1GbE Fiber x8, SFP x 2
Sophos SG 430 1,356,100円~ 4コア / 240GB SSD / 1GbE Fiber x 8
Sophos SG 450 1,922,900円~ 4コア / 2x 240GB SSD RAID-1 構成 / 1GbE Fiber x8

※価格はハードウェア本体+Network Protection(IPSec/SSL、ATP、VPN、IPS (侵入防御システム)、DoS 防御)の1年間ライセンス)

「Sophos SG シリーズ」に実装しているソフトウェアは、Intel CPUで動作するため、汎用サーバや仮想化環境でも利用可能で、ソフトウェア ライセンスとしても販売している。また、個人利用に限り無償で利用可能となっている。

UTMを持つソフォス 代表取締役社長 纐纈昌嗣氏

ソフォス 代表取締役社長 纐纈昌嗣氏は、「ソフォスは中堅・中小企業を対象に幅広いセキュリティソリューションを提供しようとしている。今日のネットワーク環境は多様なユーザー、多様な場所、多様なデバイスにより、複雑化している。そのため、さまざまなセキュリティソリューションを導入しなければならないが、中堅・中小企業は、セキュリティ担当者が不在という実態がある。そこで、UTMを普及させることによって、これらに対する答えとしたい」と語った。

同社ではこれまで、一部の代理店を通じUTMの国内販売を行ってきたが、販売数はそれほど多くない。そこで今回の新製品発売を機に、国内でのUTM販売を強化。中堅企業や地方自治体を得意とする販売店を2014年度で20社新たに開拓するほか、ソリューションパートナーとの連携も強化し、3年間で5,000台のUTMを販売したい考えだ。なお、販売はすべてパートナーを通じた販売で、直販は行わない。

新パートナープログラム