JR西日本は6月19日、広島地区で運行している115系近郊形電車などの置き換えとして、広島地区ではJR発足以降初めてとなる新型電車「227系近郊形直流電車」の概要を発表した。

投入線区は、広島地区山陽本線、呉線、可部線で、投入車両数は276両(3両編成×64本、2両編成×42本)となっている。最高運転速度は時速110キロメートル。

デザインは、室内と室外の双方において、「広島らしさ」を象徴する親しみを感じさせる「赤色」を基調とした色調となっている。

「227系近郊形直流電車」の外観

「227系近郊形直流電車」のインテリアのイメージ

同車両の特徴は安全性を向上する対策が強化されている点で、鉄道輸送のさらなる安全性、安定性の向上を目指して開発を進めてきた「新保安システム」が初めて車両に搭載されるとともに、運転台の計器類を液晶画面表示するシステムが新たに導入されている。

戸挟みの安全対策としては、従来の戸閉可変制御システムの採用に加え、今回新たに側引戸に傘等が挟まれ引き抜こうとした際の戸先ゴム内の圧力変動を検知し、音声警報及び表示灯により運転士に知らせる機能が採用されている。

車内の安全性向上の対策としては、とっさの時につかまりやすい形状かつオレンジ色調の吊手と手スリを採用しているほか、 大型袖仕切りを採用している。