OpenFlowスイッチのテストセンタ

NTTは、OpenFlow仕様に幅広く準拠し、データセンタから広域ネットワークまで適用可能な性能・機能を備えるSDNソフトウェアスイッチ「Lagopus」をオープンソースソフトウェア(以下、OSS)として2014年7月に公開すると発表した。また、既にOSSとして公開しているSDNコントローラ「Ryu SDN Framework」を活用した、SDNスイッチのテストセンタを設立する。

SDNスイッチは、未来ねっと研究所(以下、未来研)が総務省の委託研究「ネットワーク仮想化技術の研究開発」のO3(オースリー)プロジェクトに参画のうえ研究開発を進めており、2013年12月に10Gbpsの通信性能を実現するSDNソフトウェアスイッチ「Lagopus」のプロトタイプ開発に成功。これまで、国内外でいくつかのデモ展示・発表を行っている。

「Lagopus」の適用領域

SDNコントローラについては、NTT研究所において、2012年にソフトウェアイノベーションセンタ(以下、SIC)が「Ryu SDN Framework」をOSSとして公開。SDNを実現する代表的な仕様であるOpenFlowへの対応のみならず、従来からあるネットワーク機器との連携に必要な様々なプロトコルにも対応し、機能拡張を行ってきた。

今回、未来研とSICは、SDNに関する開発者と利用者の連携の場として、今回、新たに「Lagopus」をOSSとして公開するとともに、OpenFlowスイッチのテストセンタを設立。プロトタイプよりさらに機能を高めた「Lagopus」と、「Ryu SDN Framework」を合わせて利用することで、OSSをベースにしたSDNの適用領域が、データセンタから広域ネットワークに向けてさらに広がり、エコシステムの拡大が期待される。

また、OpenFlow仕様への準拠度の高さから多くのスイッチ開発者に利用されている『Ryu SDN Framework』を利用し、OpenFlowスイッチの仕様準拠度を確認するツールを開発する。そして、テストツールを利用し様々なOpenFlowスイッチのテスト結果を公開する。

SDNコントローラ「Ryu SDN Framework」

NTT研究所では、オープンソースコミュニティを拡大し、技術の普及促進だけでなく、開発者の皆さまの参画による機能拡張、性能向上の一層の加速を目指し、さらに、OSSを活用したビジネスマーケットの拡大も推進し、SDN/NFVに関わる技術発展とビジネスの活性化を目指す。

今後の展開イメージ