米Appleが今秋リリース予定の「iOS 8」で、サードパーティのiOSアプリのブラウザ機能が、モバイルSafariと同じJavaScriptエンジンにアクセスできるようになると9TO5MACが報じている。

AppleはiOSでサードパーティのフルブラウザ機能の提供を認めていない。そのためiOS用Chromeなど、サードパーティのiOSアプリはブラウザ機能をiOSが提供するUIWebViewフレームワークに依存しているが、Appleはセキュリティを優先して、Safariが使用している高速なJavaScriptエンジン「Nitro」へのサードパーティのアクセスを制限している。その結果、サードパーティのブラウザ機能はSafariに比べてJavaScript処理が遅く、これには多くの開発者が不満の声を上げていた。

iOS 8でSafariと同じJavaScriptエンジンの利用が実現すれば、サードパーティもSafariと同じようなブラウジング体験をユーザーに提供できるようになる。iOS版のChromeやFlipboardなど、既存のiOSアプリの多くが恩恵を受ける。制限を理由にiOSから撤退したMozillaも、iOS版Firefoxの開発を復活させるかもしれない。