驚異のジャンプ力を持つスーパーキャット「カラカル」が人気だ。 チーターのように猛ダッシュしたかと思いきや、突如3m以上も飛び上がり、空を舞う鳥をも落とすという。説明だけ聞くとどう猛な顔つきのハンターをイメージして震えあがりそうだが、実はアフリカではペットとして狩りのおともをすることもあるという、キュートなネコ科動物にゃのだ。

羽村動物公園で暮らすカラカル「コウ」

カラカルとは

カラカルは、主にアフリカの乾燥地方に暮らしている野生ネコで、狩りの名手として知られている。愛らしい響きの名前は、トルコ語で「黒い耳」を意味し、その名の通り、耳の先端に黒い房毛が生えているのが特徴だ。

その珍しい姿をじかに確認したいなら、羽村市動物公園に会いに行くといい。

羽村市動物公園で暮らすカラカル「カラ」(♂)と「コウ」(♀) ※大きいほうが「カラ」

男の子・女の子両方を見ることができる

現在、日本の動物園でカラカルを飼育しているのは、羽村市動物公園を含めて3園のみ。しかもこちらの動物園にはオス・メス両方のカラカルがいるので、運がいいと2頭で戯れているところを見られるのもうれしいポイント。

2頭一緒にフレームにおさめたい!

オスの「カラ」

オスの名前は「カラ」。神経質な性格で、人目につかない静かな場所を好むという。とはいえ、人を怖がることは皆無で、いつも堂々としているというのだからさすが男の子。時には垂直の壁をかけのぼることだってあるのだとか。

耳の裏側が黒く、虎耳状班(こじじょうはん=ネコ科の野生動物の裏側に見られることが多い斑点模様)はないが、耳の先端の房毛はたっぷり。1998年に来園したそうだが、出生地は不明とのこと。

リラックス中の「カラ」

メスの「コウ」

メスの「コウ」はアフリカ出身。2002年9月生まれで、「カラ」に遅れること6年の、2004年3月に来園を果たした。人がいるときは物影に隠れることもあるというシャイな性格だが、園路を歩くハトを狙って狩りの体勢をとるなど、時に大胆な行動を見せるという。

スタイル抜群な「コウ」

飼育員さんによると、2頭同居を始めたのは昨年のこと。最初のころはメスが攻撃態勢に入ってしまい、同居させるのが難しかったとのことだが、今年に入ってからは落ちついたそうで、近いうちにベビーも期待できるかもしれない。

「繁殖目指してがんばっています!」と飼育員さんも全力で応援していることだし、きっと期待に応えてくれるに違いない。

他のネコ科の動物も!

ちなみに、羽村市動物公園では、カラカルの他に、サーバルやシベリアオオヤマネコといったネコ科の動物にも会うことができるので、猫好きなら一度は訪れておきたいところ。

また、天然記念物の日本鶏は種類豊富に飼育しており、土日祝日限定で、特別天然記念物である土佐のオナガドリとふれあいながら記念撮影もできるのだとか。「エサやりなどのイベントも豊富に用意しているので、友達同士や家族と一緒にでも、一日中、楽しんでいただけますよ」と飼育員さん。

対象動物ごとに「ペンギンランチ」「サルのおやつ」などといったかわいいイベント名がつけられているのもちょっとしたポイント。「サルのおやつ=1袋100円」の価格設定にもぐっとくる。

どんな表情が撮れるかな?

カラカルをはじめとした魅力たっぷりの羽村市動物園。一度訪れてみてはいかがだろうか。