日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)は、JPNICの前身であるJNICの設立者で、JPNICの初代運営委員長を務めた故平原正樹氏が、Internet Societyの「インターネットの殿堂(Internet Hall of Fame)」のメンバーに選ばれた。
「インターネットの殿堂」は、インターネットのグローバルな発展と進歩に大きく貢献した人をたたえるアワード。同アワードはパイオニア(インターネット初期の設計と開発に尽力した個人)、イノベーター(技術、産業、またはポリシーの進歩の分野で卓越してインターネットの拡大を進めた個人)、グローバルコネクター(インターネットのグローバルな成長と利用に著しい貢献をした個人)の3部門にわかれている。
2014年の殿堂入りメンバーは24名で、平原氏は「グローバルコネクター」部門で選出された。
平原氏は、JPドメイン名やIPアドレスの管理を行う専任組織であるJNICの初代運営委員長として、組織の立ち上げを先導。JPドメイン名とIPアドレスの登録管理に関して、規則や手順の文書化や、安定した登録管理に向けた業務機構の設計を行った。その後、アジア・太平洋地域のIPアドレスを管理するAPNICの設立を提案し、初期メンバーとして業務にあたった。
また、同氏は1989年に九州大学から博士号を取得し、九州大学、奈良先端科学技術大学院大学、米国ミシガン州所在のMerit Network Inc.、財団法人九州先端科学技術研究所(ISIT)、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)で勤務した。
このほか、国内外の多くの研究ネットワークプロジェクトにおいても、ルーティング、ネットワーク測定とモニタリング、およびワイヤレスとモバイルネットワークの分野で重要な役割を果たした。
同氏のこれらの業績が評価され、今回の殿堂入りにいたったという。