日本HPは4月8日、米HPが2011年に買収した英Autonomyの製品で、メールアーカイブ製品の「HP Consolidated Archive 8」、クライアントPCバックアップ製品「HP Connected Backup 8」、およびイメージングOCR製品「HP TeleForm 10」の3製品を4月より提供開始すると発表した。

「HP Consolidated Archive 8」

「HP Consolidated Archive 8」は、主に企業や組織の非構造化データ(メール、ファイル等)を圧縮して保存する製品。保持期間を設定して自動削除することや、個人ユーザーによるアーカイブされたデータの検索機能を持つ。

HPには、メールアーカイブ製品が4つあるが、今回の「HP Consolidated Archive 8」ではそれらを統合した。

日本HP オートノミー・インフォメーションマネジメント統括本部 統括本部長 東アジア担当 春木菊則氏

日本HP オートノミー・インフォメーションマネジメント統括本部 統括本部長 東アジア担当 春木菊則氏は「メールやファイルなどの非構造化データは、毎年62%増加しており、企業ではこのデータをどうするかが課題になっている。また、データ管理を個人に任せてよいのかという疑問もある。ただ、これらを保存するには大きなITリソースが必要で、定期的に削除することも必要になる。それには、ポリシーに則ったデータのライフマネージメントが必要だ。オートノミーの製品の強みは、すべての製品が検索などの機能備えたIDOLというOS上でつながっている点と、製品がビジネスプロセスや訴訟のプロセスに準拠している点だ」と述べた。

「HP Consolidated Archive 8」はオプションで、アーカイブされたデータを利用したコンプライアンス対応や監視機能強化を実現する。

春木氏は「ハードウェアの低価格化により、ディスク容量を減らしたいというお客様は少なくなってきており、国内では個人フォルダのアーカイブおよび個人メールの監視で使われている。ただ海外では、訴訟対策のための監査・監視用途も多い。HP Consolidated Archiveはそのためのオプションをもっている。単なるEメールアーカイブ製品ではない」と語った。

価格は個別見積もりだが、1,000名で400万円程度だという。

「HP Consolidated Archive 8」オプション

「HP Connected Backup 8」は、企業内のPCデータをバックアップするソフトで、ユーザー自身によるセルフ型バックアップ製品となっている。ポリシー設定により自動バックアップも可能で、PCリプレース時の移行用ソフトとしても利用される。また、重複排除や差分バックアップ、データ圧縮機能も備える。そのほか、外出先からiPadで、バックアップしたデータにアクセスすることもできる。

この製品はすでに別名で国内で販売されているが、HPブランドでは、日本初となる。

価格は個別見積もりだが、製品の価格は一人あたり15,000円程度(別途導入費用やコンサルティング費用が必要)。

「HP TeleForm 10」は、高精度OCR機能によりデータ入力の自動化およびイメージキャプチャーを同時に実現し、データエントリ業務を効率化する製品。データ入力ソフトウェアとして、帳票をイメージ/メタデータへ変換し、文書管理ライフサイクルへ取り込む。また、コンテンツ管理と保管を行う「HP Records Manager 8」との連携を実現する。

価格は個別見積もりだが、導入費用は数百万円程度だという。