財務省は19日、2014年2月の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は8,003億円の赤字となった。液化天然ガスなどの輸入増が響いた。赤字は20カ月連続で、過去最長を更新した。
輸出額は前年同月比9.8%増の5兆8,000億円で、12カ月連続の増加。数量ベースでは2カ月ぶりに増加した。品目別では、鉱物性燃料が同76.1%増、自動車が同4.0%増、プラスチックが同17.6%増などとなった。
輸入額は前年同月比9.0%増の6兆6,003億円で、16カ月連続の増加となり、2月としては過去最大。なお、数量ベースでは5カ月ぶりに減少した。品目別では、液化天然ガスが同11.4%増、半導体等電子部品が同41.1%増、自動車が81.1%増などとなった。
地域別に見ると、対米国は、輸出額が前年同月比5.6%増の1兆636億円、輸入額が同20.8%増の5,799億円で、4,837億円の黒字。黒字額は14カ月ぶりに減少した。輸出品目では、原動機が同10.7%増、建設用・鉱山用機械が同20.3%増、自動車が同1.7%減など。輸入品目では、液化天然ガスが同329339.3%増、医薬品が同36.5%増、航空機類が同27.9%増などとなった。
対EUは、輸出額が前年同月比13.9%増の6,095億円、輸入額が同15.4%増の6,469億円で、373億円の赤字。赤字は14カ月連続となる。輸出品目では、自動車が同47.5%増、電気計測機器が同29.2%増、船舶が全増など。輸入品目では、自動車が同109.2%増、科学光学機器が同25.3%増、液化天然ガスが全増、有機化合物が同24.0%減などとなった。
対アジアは、輸出額が前年同月比12.5%増の3兆1,021億円、輸入額が同7.7%増の2兆7,495億円で、3,525億円の黒字。黒字は2カ月ぶりとなる。輸出品目では、鉱物性燃料が同74.0%増、自動車が同27.7%増など。輸入品目では、半導体等電子部品が同47.8%増、液化天然ガスが同19.2%増、石油製品が同30.2%減、原粗油が同32.6%減などとなった。
対中国は、輸出額が前年同月比27.7%増の1兆749億円、輸入額が同5.7%増の1兆1,856億円で、1,108億円の赤字。赤字は24カ月連続となる。輸出品目では、自動車が同138.2%増、科学光学機器が同40.2%増、プラスチックが同30.7%増など。輸入品目では、半導体等電子部品が同85.0%増、電算機類(周辺機器含む)が同16.2%増、衣類・同付属品が同22.7%減などとなった。