士郎正宗がデザインした『攻殻機動隊』25周年記念ロゴ

士郎正宗原作の『攻殻機動隊』シリーズが今年で生誕25周年を迎えたことを記念して、原画展や原作の電子書籍化などさまざまな展開が発表された。

『攻殻機動隊』は、士郎正宗が手がけるSF漫画で、1989年に『ヤングマガジン海賊版』(講談社刊)で連載がスタート。科学技術が発達した架空の日本を舞台に、さまざまな犯罪による被害を最小限に防ぐ内務省直属の組織「公安九課」の活躍が描かれている。本作は劇場アニメやTVシリーズ、ゲームなど、多様な展開を見せ、現在は主人公・草薙素子の過去と公安九課=攻殻機動隊の立ち上げを描いたアニメーション作品『攻殻機動隊ARISE』シリーズが展開されている。

本作が25周年を迎えるにあたり、士郎正宗は「よくこんな"読みづらいマイナー系の非文芸型マンガ"が25年も生き続けられたなと、ひとえに出版社をはじめアニメやゲームや映画やコミカライズ関係者の努力の賜物であろうと思っております」とファンや関係者に感謝を送りつつ、「連載継続していたわけではないから25周年というのも少し変ですがまあ一つの節目という事でご容赦を(笑)」と、自身が手掛けた「25周年記念」デザインロゴを発表している。

また『攻殻機動隊』生誕25周年に合わせてさまざまな企画が展開される。まずは、『踊る大捜査線』シリーズやTVアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』などで知られる本広克行氏がプロジェクトプロデューサーとなり、若手クリエーターたちと『攻殻機動隊ARISE』の世界観をイメージしたショートムービーを制作するという映像コンテンツプロジェクト「攻殻機動隊ARISE border:less project」がスタート。制作されるショートムービーは5本で、そのうち1本は本広氏が総監督を務めることが決定しており、完成した作品は3月28日に東京・TOHOシネマズ日本橋にてイベント上映され、後日WEB公開も予定されている。

そして、今から25年前に3030年の近未来を描き、ハリウッド映画から科学技術に至るまで、数多くの影響を与えたSF作品の金字塔『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』が6月20日に電子書籍として発売されることが決定。そのほか、『攻殻機動隊ARISE~Sleepless Eye 眠らない眼の男~』第3巻(藤咲淳一・脚本、大山タクミ・漫画)、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX~The Laughing Man~』第1巻(衣谷遊・著)、『攻殻機動隊 S.A.C. タチコマなヒビ』第6~7巻(櫻井圭記・プロット、山本マサユキ・漫画)も、同日に電子書籍として出版される。

そのほか『攻殻機動隊』25年の歴史を原画や設定イラストで振り返る「攻殻機動隊大原画展」の開催や、同じく25周年を迎えるスペースシャワーTVとコラボした「スペースシャワーTV開局25周年×攻殻機動隊25周年記念 攻殻機動隊ARISE 音楽イベント」の開催も決定。これらさまざまな企画の詳細については公式サイトで追って発表される。

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