三菱重工業はこのほど、鹿児島県薩摩川内市に市内運行用の電気バス(EVバス)を納入すると発表した。同社製造の高性能リチウム二次電池「MLiX」を搭載したノンステップ大型路線バスで、1回の充電で最大80km走行できるという(参考値)。4月から運行開始の予定。

鹿児島県薩摩川内市に納入される三菱重工業製のEVバス外観イメージ

「MLiX」は軽量かつコンパクトで、高い信頼性と長寿命を実現した電池。三菱重工が開発・販売するコンテナ型電力貯蔵システムやハイブリッドフォークリフトなどに採用されている。薩摩川内市への電気バス納入は、同市が策定した次世代エネルギービジョンと行動計画にもとづく次世代エネルギーを活用した取組みの一環。川内駅と川内港ターミナルを結ぶシャトルバスとして活用され、災害時などの緊急用電力供給源としても活用予定だという。

車両は全長約11m、幅約2.5m、高さ約3.48m。外観・内装は、工業デザイナーの水戸岡鋭治氏が代表を務めるドーンデザイン研究所がデザインした。高速船が就航する甑島を囲む美しい海をイメージした白と青を基調に、「甑」の文字をトレードマークに配置したデザインとなる予定だ。乗車定員は72名。