大相撲の元横綱の曙太郎と現役力士の琴欧洲が、阿部寛主演の映画『テルマエ・ロマエII』(4月26日公開)に出演し、ローマ帝国のグラディエーター役に扮することが7日、明らかになった。

『テルマエ・ロマエII』でグラディエーター役を演じる曙(左)と琴欧洲

本作は、2012年4月28日に公開され、59億8,000万円の興行収入を記録した映画『テルマエ・ロマエ』の第2弾となる作品。斬新なテルマエ(浴場)を作ったことで、主人公のルシウスの評判が高まり、コロッセオの剣闘士「グラディエーター」の傷を癒やす浴槽作りを命じられるところから物語がはじまる。思い悩み、またも現代日本にタイムスリップしたルシウスに新たなインスピレーションを与えたのは、相撲だった。

この展開を描く上で、必要不可欠だったのが本物の力士たち。日本相撲協会全面協力の下、総勢17人の現役・元力士が出演し、本格的な相撲シーンや大迫力の入浴シーンを披露する。中でも曙と琴欧洲は力士役ではなく、曙が"アケボニウス"、琴欧洲が"コトオウシュヌス"という名のグラディエーターに扮した。曙は2007年に映画『オーシャンズ13』への出演歴があるものの、2人が映画で名前の付いた役柄を演じるのは、今回が初となる。

「お話を頂いた時は初めての体験なのでできるかどうか、演じるということ自体に不安が強かった」と振り返る曙。ブルガリアの巨大セットで、約1週間の撮影に挑み、グラディエーターのバトルシーンを熱演した。「監督の演技指導に過度に考えすぎたり、うまく理解できなかったり。でも無理やり作らずに普通にやった方がOKがでて、意外と自分に近いのだなと気づきました」と撮影エピソードを明かし、「火を使って撮影した熱いコロッセオでの闘いのシーンは印象深いです。ぜひ見どころなので楽しんでほしいし、早く自分も見てみたいです」とコメントを寄せた。

一方、出身地がブルガリアという縁もあって出演した琴欧洲だったが、残念ながら撮影での帰国は実現せず。稽古の合間を縫って日本で撮影し、「初めての演技で緊張して何度もやり直しましたが、最後はうまくできたはずです」と手応えはあった様子。「私は『濃い顔族』出身の力士として日頃相撲をとっているので、ルシウスのように日本の文化に驚くことが多く気持ちが理解できることが多いですね(笑)」と共感し、「この映画をみて相撲ファンも増えてくれるとうれしいですね」とアピールしていた。

(C)2014「テルマエ・ロマエⅡ」製作委員会