野村総合研究所(以下、NRI)は1月17日、野村アセットマネジメントを含む資産運用会社16社に対して、金融庁の電子開示システム「EDINET」に対応した有価証券報告書などのレポートを自動作成する共同利用型(SaaS型)ソリューション「T-STAR/ReportAssist/EDINET(ティースター/レポートアシスト/エディネット)」(以下、RA/EDINET)の提供を開始したと発表した。

「T-STAR/ReportAssist/EDINET」のソリューション概要図

同ソリューションは、2014年1月から本格開始したEDINETの新方式(以下、次世代EDINET)で求められる各種の仕様変更に完全対応。また、「書類作成の業務効率化」や、「高い耐災害性と業務継続性」を実現。これにより、NRIの資産運用会社向け投資信託バックオフィスソリューション「T-STAR/TX(ティースター/ティーエックス)」利用企業のスムーズな次世代EDINET対応を実現した。

次世代EDINETでは、2つの仕様変更があり「1.XBRLでの提出書類の範囲が財務諸表本表のみから有価証券報告書等の開示書類全体に拡張」「2.開示書類情報をウェブブラウザで表示するために、文字サイズやレイアウトなどの書式情報を加えたインラインXBRLでの提出」が求められている。これらの仕様変更によってEDINET利用者側の情報利用価値は向上するが、資産運用会社など書類提出側の業務負荷は高まる。

RA/EDINETでは、Microsoft Wordで作成した各種の提出書類の原稿と、T-STAR/TX内の計理情報を組み合わせて、次世代EDINETで求められるインラインXBRLファイルへ短時間で一括変換。さらに、様々な機能を用意し、業務効率化を実現。これらの機能の活用によって、外部業者への委託費用などのコスト削減も可能となる。

さらに、RA/EDINETは、最新の免震・耐震技術を用いて構築され、二重化された電源や空調設備などが整ったNRIのデータセンターで稼働する共同利用型(SaaS型)ソリューションで提供され、導入企業の拠点とNRIデータセンターとの間は、複数の通信会社の回線網を利用したNRIが独自に提供する安全なネットワークで接続。これらにより、RA/EDINETは高い耐災害性と業務継続性が確保される。

NRIは、今後もT-STAR関連ソリューションの拡充や運用技術の向上を通じて、資産運用会社の業務効率化やサービス向上に貢献していく。