YouTubeやニコニコ動画など、動画共有サイトが流行りの昨今だが、ある日本の動画が、海外のネットユーザーから大きな注目が集めている。それが『未来のライター Jii! Jii! Jii!』だ。
昨年12月にネット上に公開された本動画は、公開されてから約1年が経った昨年9月頃より海外で人気に火がつき、コメント欄には「なぜか見るのをやめられない」や「たばこは吸わないけど、Jiiがめっちゃ欲しい!」「この歌が頭から離れない」など、中毒になってしまった人のコメントが相次いでいる。そしてこの動画をアメリカのハフィントンポストやCNETが「このCMは狂ってる」と紹介するや、さらに動画サイトへの訪問者が増加。1月8日現在、190万回近くの再生を記録している。
実はこの動画は、創業76年の老舗ライターメーカーであるライテックが新商品の充電式電熱線ライター「Jii」のプロモーションのために制作したもの。海外での動画人気を受けて、ライテックアンテナショップ「逸品道」には、土産物として購入する観光客の問い合わせが増えており、1人で30本以上もまとめ買いする人も出ているとのこと。昨年の発売開始から6カ月で約20万本を売り上げ、発売当初は欠品を出すほどの大きな反響があったという。
この一度見たら忘れられない濃厚でハイテンションな映像は、CGアニメーション制作チームの「AC部」によるもの。AC部の作品はクリエイターの間で人気が高く、『未来のライター Jii! Jii! Jii!』も一部のマニアックなファンの間では密かに話題となっていた。今回の作品づくりについて、メンバーの一人である安達氏は「実はこの歌はAC部のメンバーである板倉が歌っているんです」という秘密を暴露。制作当初、歌には声優の起用なども検討されていたが、スタッフ全員の満場一致で板倉氏に決定した。歌詞などもレコーディング現場でのアドリブが大いに反映されており、 そのあたりがよりユルさやシュールさを醸し出す要因になっているという。
まだ本動画を観ていない人は早速チェックしてみよう。
■『未来のライター Jii! Jii! Jii!』ストーリー概要
舞台は人里離れた怪しい研究所。科学者がある装置に電源を入れると、新生物が誕生! USBライターの「Jii」が飛び出してくる。「A B C D E F Jii」という軽快な歌にあわせて、Jii君が奇妙な仲間たちと踊りだし、「JiiのJiiは次世代のJii」「時代のJii」「ジゴロのJii」など、充電式電熱線ライターの利点をリズミカルに歌い上げている。