パナソニックとMozillaは1月7日、次世代スマートテレビの実現に向けて、「Firefox OS」の開発を推進するために包括的なパートナーシップを締結したと発表した。

両社が開発推進するプラットフォームは、すでにパソコンやスマートフォンの世界で普及拡大しているHTML5やWeb技術を用いて、現在のスマートテレビをよりオープンにすることを目指す。

これにより、個々のユーザーがそれぞれの利用シーンに合わせてインターネットや放送、家庭内外のさまざまな機器から映像コンテンツや情報、サービスを容易に引き出しやすくなるという。

同ソフトウェアプラットフォームでは、次世代スマートテレビ(ハードウェア)をHTML5で制御することにより、ハードウェアとネットワーク上のコンテンツの連携を1つのアプリケーションで容易に記述できるようになる。

これによって、アプリケーション開発者は、インターネットや放送のコンテンツを利用して従来にない新しいアプリケーションやサービスをより自由に開発できる。

また、ハードウェアを制御するためのWeb APIの仕組みを利用し、次世代スマートテレビから家庭内外の家電製品やその他機器の使用状況を確認したり、操作することも可能となる。

これまでテレビが組み込みアプリとして実行していた操作メニューや番組ガイドなどのアプリケーションもHTML5で記述されるため、スマートフォンやタブレットからも、次世代スマートテレビを簡単に操作できるようになるという。

ほかに、1台の次世代スマートテレビを複数のユーザーが使用する場合も、それぞれのユーザーや利用シーンに適合したユーザインタフェースで表示することや、消費者が機器を購入したあとでも、ネットワークを介して新しい機能を追加することが可能になる。

今後パナソニックでは、同プラットフォームを採用した次世代スマートテレビを商品化する予定。両社は、本プラットフォームの普及活動やWebを活用したオープンエコシステム活性化にも取り組むという。