ジュニパーネットワークスは、2014年に予測されるネットワークにおける8大トレンドを発表した。

同社が発表したトレンドは、「1.世界の主流になるSDN」、「2.ビルトイン・インテリジェンスによるネットワークの高度化」、「3.企業ネットワークとクラウド・ワークフローの完全な統合」、「4.飛行中の航空機からの電話?」、「5.IPTVにより促進されるイノベーション」、「6.新たなレベルに到達するモバイル・データ」、「7.通信事業者の仮想化」、「8.引き続き猛威をふるうモバイルマルウェア」の8つ。

SDNについては、2014年に主流になり、物理と仮想の両方をつなぐソリューション導入が企業にとって不可欠となり、既存ハードウェアの投資保護もできるSDNは、よりいっそう普及すると予想。

ビルトイン・インテリジェンスでは、より高度化し、自動化がさらに進み、企業・組織はすべてのポートでのネットワーク・トラフィックをプロアクティブに監視できるようになると予測。また、トラフィックのマイクロバーストが検出できるようになるため、データセンターのネットワーク管理者によるネットワークの潜在的なホットスポットの特定が可能になるとした。

企業ネットワークとクラウド・ワークフローの統合では、クラウドのメリットを企業が理解しはじめ、OpenStackやCloudStackなどのデプロイメント・システムやオーケストレーション・システムが成熟するにつれ、データセンター管理がワークフロー管理を意味することになり、その結果、ネットワークがクラウド・ワークフローに完全に統合されるため、運用効率が向上し、変化する要求に対する迅速な対応が容易になるとした。

気になる航空機からの電話については、現状のモバイル・ネットワークが移動する基地局向けに設計されていないが、2014年には、通信事業者が上空の雲の中からでもデータ・サービスをシームレスに運用できるインフラの強化に投資すると予測した。

IPTVでは、2014年は、インターネット・ベースのテレビ放送がまさに現実になる年とし、モバイル・データでは、2014年末までには、モバイル端末によるトラフィックがすべてのインターネット・トラフィックの3分の1を占めるようになると予測した。そのため、サービスプロバイダはシームレスなWi-Fiオフロードのプロセスを促進し、手入力でのログインは不要になるという。

通信事業者の仮想化では、2014年には、「NFV(ネットワーク機能の仮想化)」が単なる理論上の可能性にとどまらず、実際にこれらを導入し始める通信事業者が出てくると予測。

そして、モバイルマルウェアでは、2014年にさらに悪化すると予測。とりわけ、多くのユビキタスなLTEネットワークでは固有のセキュリティ上の脅威が発見されるとした。攻撃者は公式およびサードパーティーのAndroidアプリマーケットへの侵入に数多く成功しているため、モバイル・アプリにトロイの木馬を仕掛けるという現在の傾向が継続すると考えられるという。